2024年に新しいNISAが開始します。これは今までのNISAと一体どのように違うのでしょうか?ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏は著書『新NISAとiDeCoで金を増やす方法』(フォレスト出版)の中で、大きく変化する部分を説明。本書から一部抜粋して紹介していきます。

◆変更点(1)制度の恒久化が実現

現状のNISA制度は毎年1口座を開設する仕組みですが、実はこれ、5年後、10年後もNISA口座が続くことは約束されていませんでした。数年おきに税制改正大綱で「これからもNISAをXXXX年までは開設できます」と認めて、そのつどアップデートされていたのです。

 

これではいつまでNISA口座を開設し続けられるか不安です。長期投資といいながら、20年先の未来でつみたてNISAが続いていないのでは困ります。

 

そこで今回、NISAは制度として恒久化されることが明確になりました。これからはNISA制度がなくなることを心配せずに安心して活用できます。

◆変更点(2)非課税投資期限の廃止

一般NISAが「投資した年から5年目の年末まで」、つみたてNISAが「投資をした年から20年目の年末まで」を、非課税投資が続けられる期間としていましたが、これが完全撤廃されます。

 

これは革命的な変化です。

 

特に一般NISAについては、これまでは中長期投資を求めつつも、投資5年目の年末に何か対応をしなければなりませんでした。毎年毎年、「5年前に投資したお金はどうなっていたのだろう」とチェックし、期限までに手続きをするというのは面倒です。

 

この非課税投資期限が廃止されることにより、「NISA口座全体」で自分のライフステージや資金ニーズをみながら資産管理できるようになります。

◆変更点(3)年単位の管理から口座単位の管理方法へ

今までのNISAは年単位で口座管理をしていました。

 

これまでは、2022年の一般NISA口座の120万円は2026年末まで、2023年の120万円は2027年末まで……といったように管理をしていたわけです。売却するか、証券口座に移管するか、翌年のNISA口座にロールオーバーするか決めさせる仕組みは複雑でした。

 

運用は「全体」で捉えるべきですが、「2020年に投資した分は増えているか?」「2021年に投資をした分は?」と分けて考えることは合理的ではありません。

 

今回の改正はこの悩みも解決します。

 

何年に投資をしたかは関係なく「私のNISAには○○○万円ある」ということだけを考えればいいのです(ただし後述するように、投資上限の総枠管理を行うことになりますが、これは年単位でチェックを行います)。

次ページ一般NISAとつみたてNISAの区別がなくなる

※本連載は、山崎俊輔氏による著書『新NISAとiDecoで金を増やす方法』(フォレスト出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

新NISAとiDeCoで金を増やす方法

新NISAとiDeCoで金を増やす方法

山崎 俊輔

フォレスト出版

2024年から変わる新制度に完全対応! 2024年1月から、NISA制度が大幅に拡充されます。 「どこがどう変わったの?」 「なにから始めればいいの?」 「で、結局なにをすればいいの?」 こんな疑問にスッキリお答えし…

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