2024年に新しいNISAが開始します。これは今までのNISAと一体どのように違うのでしょうか?ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏は著書『新NISAとiDeCoで金を増やす方法』(フォレスト出版)の中で、大きく変化する部分を説明。本書から一部抜粋して紹介していきます。

◆変更点(4)一般NISAとつみたてNISAの区別がなくなる

2023年までは「一般NISAとつみたてNISAは選択制です」と説明されてきました。どちらか1つを年単位で開設する(普通は同じNISAを継続しますが)仕組みでしたが、これが統合されます。

 

後述しますが「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という名称で、それぞれつみたてNISAの枠、一般NISAの枠が引き継がれ、NISA口座は1つになります。

 

「年40万円×20年は合計800万円だからつみたてNISAでいこうか」「年120万円の枠が大きいから合計600万円でも一般NISAで行こうか」と悩ませること自体がハードルでしたが、2024年からはとにかく「NISA口座を作る」ということだけ考えればいいのです。

◆変更点(5)総拠出枠が設定される

先ほど、5年あるいは20年の非課税投資期限が廃止されると説明しましたが、その代わりに設定されるのが「総拠出枠」の考え方です。簡単にいえば「ひとりがマックスでここまで入金できる上限」ということになります。

 

年単位の管理がなくなる代わりに「総額で1800万円まで」がNISAの上限額ということになります。

 

これは入金して買い付けをした段階の価格なので、1500万円の投資資金が値上がりして1800万円の価値を持っていても、まだ300万円は投資できます。

 

また、総枠の上限に達していた場合には新規投資ができなくなりますが、売却をした場合はその枠が翌年の投資可能額として復活します。

 

1800万円をすでに投資済みであった人が100万円分を売却した場合、翌年は100万円まで改めてNISAで投資ができるということになります。

 

この管理は年単位で行われます。復活するのは翌年の1月となりますので、リアルタイムで枠が復活するわけではないことに注意してください。

 

つまり、デイトレードなどで頻繁な売り買いをしたとしても、空いた非課税投資枠が戻ってくるのは、最大で1年後というわけです。

 

山崎 俊輔

フィナンシャル・ウィズダム代表

ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー

※本連載は、山崎俊輔氏による著書『新NISAとiDecoで金を増やす方法』(フォレスト出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

新NISAとiDeCoで金を増やす方法

新NISAとiDeCoで金を増やす方法

山崎 俊輔

フォレスト出版

2024年から変わる新制度に完全対応! 2024年1月から、NISA制度が大幅に拡充されます。 「どこがどう変わったの?」 「なにから始めればいいの?」 「で、結局なにをすればいいの?」 こんな疑問にスッキリお答えし…

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