2024年に新しいNISAが開始します。これは今までのNISAと一体どうつながるのでしょうか?ファイナンシャルプランナーの山崎俊輔氏は著書『新NISAとiDeCoで金を増やす方法』(フォレスト出版)の中で、併存について説明。本書から一部抜粋して紹介していきます。

◆従来のNISAは期限までそのまま非課税投資できる

「2023年までのNISAと、新しいNISAはどうつながるの?」

 

このような疑問を抱く読者も多いことでしょう。

 

答えを先にいえば、2023年までの分と2024年までの分は別で管理され、つながりはなくなります。

 

2023年までに開設された一般NISA、つみたてNISAは、それぞれの期限まで非課税投資を続けることができます。

 

例えば、2022年に開設した一般NISAは5年目の年末にあたる2026年末までそのまま非課税投資ができます。2023年に開設したつみたてNISAも、20年後の2042年末まで保有し続けることが可能です。

 

それ以前に開設したNISA口座も、所定の5年ないし20年の非課税投資を継続することができます。

 

ただし、新しいNISAとは連続性がないので、5年目の年末(一般NISAの場合)に、翌年のNISAに引き継ぐことはできません。

 

売却をして現金化をするか(運用益は非課税)、売らずに証券口座に移動させるか(この場合、年末時点の時価で購入したものと処理されるので、そこまでの値上がり分は非課税になる)の選択となります。

 

もちろん、現金化した場合はその資金を用いて新しいNISAでの買付をすることは可能です。

◆拠出上限の管理も別々になる

拠出上限の管理も「2023年までNISA」と「2024年以降の新しいNISA」は別カウントされます。

 

例えば、年40万円のつみたてNISAを2018~23年まで全額使い切っていた人がいて(元本で240万円)、2024年から新しいNISA制度に毎年360万円の上限を入金し続けたとします。

 

2027年末には旧NISAで240万円、新しいNISAで1440万円、合計で1680万円が非課税投資されていることになりますが、新旧NISAの非課税枠は別にカウントされるので、2028年にはまだ360万円の投資を行えることになります。

 

「新旧NISAの枠は被らない」と覚えておきましょう。ここは重要なポイントなので、もう一度まとめておきます。

 

・2023年までのNISAはもともと設定されていた非課税投資期間を満了するまで保有することができる

・2023年までのNISAは2024年以降のNISAの「1800万円まで」の上限枠と別に管理される

・2023年までのNISAから新NISAへ直接株式や投資信託を引き継ぐことはできない

 

 

山崎 俊輔

フィナンシャル・ウィズダム代表

ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー

※本連載は、山崎俊輔氏による著書『新NISAとiDecoで金を増やす方法』(フォレスト出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

新NISAとiDeCoで金を増やす方法

新NISAとiDeCoで金を増やす方法

山崎 俊輔

フォレスト出版

2024年から変わる新制度に完全対応! 2024年1月から、NISA制度が大幅に拡充されます。 「どこがどう変わったの?」 「なにから始めればいいの?」 「で、結局なにをすればいいの?」 こんな疑問にスッキリお答えし…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録