「税務調査」に強い税理士が自ら実践!「研究費・研修費」を利用して節税する方法

「税務調査」に強い税理士が自ら実践!「研究費・研修費」を利用して節税する方法
(※写真はイメージです/PIXTA)

日本では収入が増えると税金の負担が重くなります。そんななか「手取り」を増やす有効な方法の一つは「税金対策」です。そして、事業を行う場合、大いに活用できるのが「研究費・研修費」という費目です。40歳で資産1億円を達成した税理士・永江将典氏が自身の経験をもとに執筆した著書『税金でこれ以上損をしない方法』(翔泳社)から、一部抜粋してご紹介します。

節税しながら「商品」や「サービス」をパワーアップさせる「研究費・研修費」

筆者は、「研究費・研修費」を使った節税ノウハウを得意としています。それは、筆者自身の起業初期の経験に負うところが大きいのです。

 

起業初期、筆者は税理士としての経験がゼロでした。自信も人脈もなかった筆者は、とにかく「安さ」を売りにお客さんになってくれる人を集めていました。しかし、このやり方を続けても安い仕事を大量にこなして時間を切り売りし、ボロボロになりながら生活費を稼ぐ未来しか見えませんでした。実際にそうなっている税理士をたくさん見ました。

 

そこで、「ここから抜け出そう」と税理士向けの色々な勉強会に参加しました。そして、税理士として他との差別化をできるようにしようと「1つのことに力を入れよう!」と決めた分野が「税務調査」でした。

 

税務調査のノウハウを学ぶために何百万円も研修費用を払って色々と学んだ結果、税務調査の分野に強くなりました。普通の税理士が対応できない税務調査まで対応できるようになり、仕事の依頼単価も起業直後の10倍以上になりました。

 

このように筆者は、起業後数年間は研修費を使いまくっていたので、税金もほとんど払っていませんでした。未来への投資をしながら、節税もしまくっていたのです。

 

また、将来はスタッフに仕事を任せて、自分は新しい事業にどんどんチャレンジしていきたいと思っていたので、採用したスタッフにもいろんな研修に参加してもらい、仕事を任せられるように育てていきました。

 

結果、スタッフの教育のために研修代を使いながら(節税しながら)、自分は働かなくてもいい状態、新しい事業の立ち上げに集中できる状態を作ることができたのです。

 

節税しながら(研修費を使いながら)仕事の単価をアップさせお金を増やし、増えたお金を研修費に使ってスタッフを育て、また節税し、自分が働かなくてもいい状態を作ったわけです。経費をうまく使えると、節税しながらお金と時間の自由を手に入れられることがあるのです。

 

おかげで先月も3週間ほど事務所を留守にし、インドネシアのバリ島・ロンボク島へ行くことができ、新しい事業のリサーチをしてくることができました。もちろん、「飛行機代」も「宿泊費」も全部「経費」です。現地ではバリ島でビジネスをする日本人の方に何名かお会いし、現地での人脈も作れました。「お土産代」や「飲み代」ももちろん「経費」にしています。

 

というわけで、節税に大きな力を発揮してくれる研究費や研修費ですが、ここからは経費にできる範囲やルールを紹介していきます。

次ページ「研究費・研修費」を経費にする方法とは
税金でこれ以上損をしない方法 40歳で資産1億円を達成した税理士がやった「手取りを増やす」全テクニック

税金でこれ以上損をしない方法 40歳で資産1億円を達成した税理士がやった「手取りを増やす」全テクニック

永江 将典

翔泳社

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