節税したければ「税務当局」に聞くべし
節税するために経費を計上する方法には様々なものがありますが、「これ、大丈夫かな?」と頭を抱えたこと、ありますよね。そんなとき、サクッと相談でき、正しい回答を得られる手段があれば、とても助かりますよね。
実はこんなとき、「税金を払っているからこそ利用できる」サービスがあります。なんと、「国税局」があなたを無料でサポートしてくれるのです。「国税局電話相談センター」という制度です。
たとえば新宿税務署へ電話をかけたとします。すると、自動音声が流れ、全国からの電話相談に対応している国税局電話相談センターにつながり、ここで担当者があなたの税金の質問に答えてくれます([図表]参照)。
しかもありがたいことに、「匿名」で相談することができます。ですから、「こんなこと聞いて怒られないかな?」とか「電話したことがきっかけになって、税務調査に発展したらどうしよう?」なんて心配は不要です。
もしも、ちょっと電話するだけじゃ不安……という場合は、税務署で面と向かって話すこともできます。さすがに「匿名」というわけにはいきませんが、一対一でがっつり解説してもらえるので、悩んでいたこともあっという間にすっきりと解決します。利用したいときは、事前に税務署へ電話をして、税務署へ訪問する日程を予約してから行くとスムーズです。
税理士会の無料相談等のサービスも有効活用すべし
また、日本全国に「税理士会」という組織があります。この税理士会で税理士に無料で相談することもできます。
たとえば、「東京税理士会 無料相談」とネット検索すると、東京税理士会のホームページの中の「納税者支援センター」というページが出てきます。ここでは、月曜日~金曜日(祝日等を除く)の午前10時~午後4時までの間、秘密厳守で無料での税理士相談をすることができると案内されています。
こういうサービスをぜひ利用してもらいたいなと思います。
他にも、経理や確定申告をサポートしてくれるシステムはまだまだあります。
確定申告は、自分でやると難しいしとにかく時間がかかりますよね。そんなあなたのために、毎年、確定申告の時期になると、大きなショッピングセンターや公民館などを利用して、無料で申告書の書き方を教えてもらえる制度があります。
この「確定申告作成会場」は、お住まいの地域の税務署内に設置される行政サービスのことで、地域によっては、広域申告センターなどが確定申告の時期になると臨時に開設される場合もあります。
確定申告作成会場では、その名の通り確定申告の必要書類を作成するにあたっての相談や、書類に不備がないかどうかの確認などを行うことが可能です。さらに、あなたがしっかりとデータを持参すれば、現場で申告書も作ってもらうことができます。
このような確定申告会場がどこに設置されるかは、「確定申告会場 令和5年」などと検索すれば出てきます。
無料で使えるサービスをフル活用して、税務の疑問をサクッと解消してください。
永江 将典
税理士法人エール
公認会計士・税理士