(※画像はイメージです/PIXTA)

アメリカで最近「利上げ」が相次いで行われています。それに伴い、アメリカ国債の年利回りも上昇しています。10年債の利回りは4%台後半にまで達しており、有力な投資先として注目を集めています。ただし、アメリカ国債は特殊な性質をもつ金融商品であり、もし投資する場合には注意すべき点があります。本記事で解説します。

「金利」が上がれば既発債の「債券価格」は下がる

アメリカ国債投資で得られる利益は以下の4通りです。

 

【利回りによる利益】

・新発債を購入して利金(ゼロクーポン債なら償還価格)を受け取る

・既発債が下落しているときに安く購入し、高い利回りを得る

 

【売却・償還による利益】

・既発債が下落しているときに安く購入し、償還時に額面価額との差益を得る

・既発債が下落しているときに安く購入し、高くなったら売却益を得る

 

いずれの利益を目的とするにしても、最低限知っておく必要があるのが、「金利」と既発債の「債券価格」の関係です。

 

金利が上昇すると、既発債の価格は下落する傾向があります。なぜかというと、金利が既発債の利率よりも高くなったら、既発債を保有しているよりもアメリカの銀行に預けておいたほうが得だからです。

 

既発債の価格が下落した場合、利金の額は下落しないので、利回りは上昇します。この段階で既発債を購入した人は、それ以降、高い利率の利金を得ることができます。また、購入価格が額面価額よりも低かった場合は、償還時に差益を得ることができます。

 

また、償還期間中に値上がりした場合には売却して売却益を得ることもできます。

 

現在、アメリカでは利上げが行われており、それに伴いアメリカ国債(既発債)の価格は下落しています。その反面で、利回りは上昇している状態です。

 

なお、新発債については、利金の利率はそのときの金利によって決められます。もし購入後に金利が上昇して利金の利率より高くなった場合には、売却することが考えられます。

 

以上からすれば、アメリカで金利が上昇してアメリカ国債(既発債)の価格が下がり、利回りが上昇している現状であれば、アメリカ国債を購入することはメリットがあると考えられます。

 

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