(※画像はイメージです/PIXTA)

消費税の「インボイス制度」が10月1日から施行されました。多くの中小事業者が経理システムの整備等の対応に追われています。そんななか、ソフトウェアの導入等をサポートするため、最大350万円もらえる補助金の制度があります。「IT導入補助金」の「デジタル化基盤導入枠・商流一括インボイス対応類型」です。本記事で解説します。

「補助額」と「補助率」

「補助額」と「補助率」には上限があります。つまり、「補助額」の上限以内で、かつ、「補助率」の上限以内の額を受け取れるということです。それぞれ、以下の通りです。

 

◆補助額の上限

補助額の上限は350万円です。

 

◆補助率の上限

補助率の上限は以下の通りです。

 

・中小企業・小規模事業者等:3分の2

・その他の事業者等:2分の1

 

基本の審査項目

基本の審査項目は以下の通りです。これらに加えて、後述する「加点項目」「減点措置」があります。

 

【事業面からの審査項目】

・インボイスに対応するための、生産性向上につながる効果的なソフトウェアを導入しているか

・自社の経営課題を理解し、経営改善に向けた具体的な問題意識を持っているか

 

【政策面からの審査項目】

・生産性の向上・働き方改革を視野に入れ、国の推進する関連事業に取り組んでいるか

・「加点項目(3)」(後述)にある「賃上げへの取り組み」を行っているか

加点項目・減点措置

審査においては、上記の審査項目に加え、「加点項目」と「減点措置」があります。以下の通りです。

 

【加点事由】

(1)地域未来投資促進法の「地域経済牽引事業計画」の承認を取得している

 

(2)交付申請時点で「地域未来牽引企業」に選定されており、地域未来牽引企業としての「目標」を経済産業省に提出している

 

(3)以下の要件をすべて満たす3年の事業計画を策定し、従業員に表明している

・事業計画期間において、中小企業・小規模事業者等については給与支給総額を年率平均1.5%以上増加(被用者保険の適用拡大に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均1.0%以上増加)、中小企業・小規模事業者等以外については給与支給総額を年率平均3.0%以上増加(被用者保険の適用拡大に先立ち任意適用に取り組む場合は、年率平均2.0%以上増加)

 

・事業計画期間において、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域別最低賃金+30円以上の水準にする

 

(4)2022年度に「健康経営優良法人2023」に認定された事業者である

 

(5)「地域 DX 促進活動支援事業」における支援コミュニティ・コンソーシアムから支援を受けた事業者である

 

(6)介護保険法に基づくサービスを提供する事業所で、介護職員等特定処遇改善加算を取得しているものを運営している法人

 

(7)以下のいずれかに該当する

・「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づく認定を受けている、または従業員数 100 人以下で「女性の活躍推進データベース」に女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を公表している

 

・「次世代育成支援対策推進法(次世代法)」に基づく認定を受けている、または従業員数 100 人以下で「一般事業主行動計画公表サイト(両立支援のひろば)」に次世代法に基づく一般事業主行動計画を公表している

 

【減点措置の対象となる場合】

(1)「IT導入補助金2020」「IT導入補助金2021」で交付決定を受けた事業者

 

(2)「IT導入補助金2022」において通常枠(A・B 類型)、デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型及び複数社連携IT導入類型)で交付決定を受けた事業者(グループ構成員を含む)

 

(3)「IT導入補助金2023」において通常枠(A・B類型)で申請を行っている、もしくは交付決定を受けた事業者

 

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