節酒や禁酒はかえってストレスを溜めることに・・・
お酒は適量であれば、血行促進やストレス発散になり、健康に良いといわれています。健康のためだからといってやみくもに飲酒を規制すると、かえってストレスをため込み、不眠や過食などほかのところで害が出ることもあるので、私も患者さんにはあまり強く節酒や禁酒をすすめたりはしません。
しかし、過度なアルコールは、肝臓やすい臓、胃腸などさまざまな臓器に負担がかかります。そうなると、これらの臓器から分泌される消化酵素やホルモンのバランスも崩れやすくなります。
また、ほろ酔いならまだしも、酩酊すると脳や神経が麻痺しているのと同じ状態ですから、脳から分泌されるホルモンにも悪影響が出ます。呑みすぎは、免疫にとってもマイナスなのです。
とはいえ、晩酌を始めてほろ酔いになると、そうそう量も気にしていられません。ついつい呑みすぎてしまった、という経験は誰にでもあるでしょう。
2日以上はとりたい「休肝日」
そのため、節酒をしたい人には、私は一回一回の呑む量を減らすよりも、呑まない日、すなわち休肝日をつくることをおすすめしています。
アルコールが肝臓で完全に分解されるまでに48時間かかるとされていることから、体内のアルコールがすっきりと抜けたオールクリアの状態にするために、休肝日は2日以上とりたいものです。1日おきに呑むよりは、1日呑んで2日休む、あるいは2日呑んで2日休む、といった呑み方が良いでしょう。
休肝日を決めてメリハリをつけることが、お酒と上手に付き合い免疫力をキープするポイントです。