フィリピン国債、多様化の流れ…「イスラム債」は年内発行を検討

9月25日週「最新・フィリピン」ニュース

フィリピン国債、多様化の流れ…「イスラム債」は年内発行を検討
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏が、フィリピンの現況を解説するフィリピンレポート。今週は、フィリピン国債のグローバルマーケットでの取り組みや今後の方向性に加え、AIがフィリピン経済に与える影響を解説していきます。

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フィリピン「政府AI準備指数」世界で54位だが…

フィリピンは2022年の政府AI準備指数*2で181ヵ国中54位にランクインしました。Aboitiz Power Solutionsは、フィリピンの金融などの多くの産業とセクターが、AIの採用によるベネフィットを受けると述べています。エネルギーや製造などエンジニアリング中心の産業も、AIによるビジネスプロセスの最適化を通じてベネフィットを受けるとしています。

 

*2:政府AI準備指数=AIが影響を強めている世界を各国政府がどの程度受け入れる準備ができているかを評価したもの

 

フィリピンの主要産業であるIT-BPM*3業界では、生成AIの導入が顧客サービスに革命をもたらす可能性があり、生産性を50%以上向上させる可能性があるとの見方があります。その一方で、AIの採用は、ビジネス運営と全体経済の調整をもたらし、適応が必要であるとされています。

 

*3:BPM=複数の業務プロセスや業務システムを見直し、最適なプロセスに統合・制御・自動化しながら改善を続けていく取り組み

 

また、生成AIの乱用を過小評価すべきではないとの見方もあり、一部の業界と職種で大規模な労働者削減を引き起こす可能性があるとされています。特にAIの影響を受ける可能性が高い職種は、グラフィックデザイナー、ジャーナリスト、写真家、ソーシャルメディアインフルエンサー、作家、教育者、言語学者などとされています。

 

また、データプライバシー侵害のリスクも増加する可能性があるとされていて、データのセキュアな保存が重要となります。AIモデルが適切に訓練されていない場合や適切なデータが供給されていない場合、モデルがバイアスのかかった情報を示すリスクも指摘されています。つまり、AIの採用前にリスク評価を行う必要があるということです。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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