(※画像はイメージです/PIXTA)

総務省は9月22日、2023年8月の消費者物価指数を発表しました。前年同月より3.1%上昇、23ヵ月連続の上昇です。また、同日、日銀が「物価上昇率2.0%」を目標として実施してきた金融緩和政策の継続を発表しました。数値自体は既に達成され物価高が続いているにもかかわらず、なぜ物価上昇につながる政策を続けるのでしょうか。消費者物価指数という数値がもつ意味と、そこから何が見えるのかについて、解説します。

消費者物価指数とは

消費者物価指数とは、消費者が購入する計582品目の商品・サービスの価格(小売価格)の動きを計測するものです。「CPI(Consumer Price Index)」と呼ばれることもあります。

 

総務省が毎月発表しており、政府の経済政策や、年金の支給額を決める際に重要な要素となります。また、日銀は2012年以降、「物価上昇率年2%」を目標としてきました。この数値も、消費者物価指数を基準とするものです(詳細は後述します)。

 

消費者物価指数には、以下の重要な3つの指数があります。

 

【消費者物価指数の重要な3つの指数】

・総合指数(CPI)

・生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)

・生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI)

 

「生鮮食品」や「エネルギー」を除いた指数が重視されるのは理由があります。すなわち、生鮮食品の価格は季節的要因や天候に大きく左右されます。また、エネルギー(電気代、都市ガス代、プロパンガス、灯油、ガソリン)は原油価格の影響を大きく受けます。したがって、これらを除いた「コアCPI」「コアコアCPI」も重要視されているのです。

2023年8月の消費者物価指数からわかること

総務省が今回発表した消費者物価指数は、2020年を100として、2023年8月の物価が何%になっているかという形で示されています。2023年8月度の消費者物価指数(2020年との比較)は以下の通りです。

 

【2023年8月度の消費者物価指数(総合CPI、コアCPI、コアコアCPI)】

・総合指数(総合CPI):105.9(前年同月比3.2%上昇、前月比0.2%上昇)

・生鮮食品を除く総合指数(コアCPI):105.7(前年同月比3.1%上昇、前月比0,3%上昇)

・生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数(コアコアCPI):105.2(前年同月比4.3%上昇、前月比0.3%上昇)

 

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