(※写真はイメージです/PIXTA)

一定の要件を満たすことで対象となる宅地の評価額を最大80%減額できる「小規模宅地等の特例」。この特例が使えるか使えないかで、支払う相続税が千万単位で変わることも多々あります。今回は、その「小規模宅地等の特例は被相続人が老人ホームに入居していても適用可能なのか」について解説していきます。

被相続人が老人ホームに入居していても小規模宅地等の特例は使える?

小規模宅地等の特例とは、一定の要件を満たすことで対象となる宅地の評価額を最大80%減額できる制度です。

 

適用するには複雑な要件をクリアする必要がありますが、被相続人が老人ホームに入居した状態でも、ケースによっては特例が適用できます。老人ホームに入居している=適用できないというわけではありません。

老人ホーム入居後に小規模宅地等の特例を使用するための条件

被相続人の老人ホーム入居後に小規模宅地等の特例を適用するには、まず被相続人が要介護や要支援の認定を受けている必要があります。さらに、入居している施設の種類や要介護認定などを受けた時期によって、適用できるかどうかが異なります。

 

誰が相続するかによっても要件が異なるため、遺産分割がまとまった時点で要件を確認したほうがよいでしょう。

 

なお、住民票記載の住所が自宅のままになっているなど住民票の住所と現住所に相違がある場合でも、小規模宅地の特例が使用できるかどうかを判定する際は自宅に住んでいるものとみなされるため、特例を受けることができます。

老人ホームに入居していて小規模宅地等の特例が使えるケース

ここでは、老人ホームに入居していても小規模宅地等の特例が適用できるケースを紹介します。

2つの前提条件を満たしている場合

老人ホームに入居していても、以下の2つの前提条件を満たしている場合は特例が適用できます。

 

・死亡の時点で被相続人が要介護認定や要支援認定、障害支援区分の認定などを受けている場合

 

・老人福祉法等が定める老人ホームに入居している場合

 

それぞれ解説します。

 

死亡の時点で被相続人が要介護認定や要支援認定、障害支援区分の認定などを受けている場合

 

要介護認定や要支援認定などについては死亡の時点で判断されるため、老人ホームに入居した時点で認定を受けていなくても構いません。また、判断基準を満たす場合は過去にさかのぼって認定されるため、要介護認定などの申請中に死亡した場合であっても特例の適用は可能です。

 

老人福祉法等が定める老人ホームに入居している場合

 

入居している施設は、以下のような老人福祉法等に定められている施設でなければなりません。

 

・養護老人ホーム

・特別養護老人ホーム

・有料老人ホーム

・軽費老人ホーム

・サービス付き高齢者用住宅

・介護医療院

・介護老人保健施設

・グループホーム

・障がい者支援施設または共同生活援助を行う住居

 

ほとんどの施設が上記に該当しますが、都道府県に届け出ていない無許可の施設は該当しません。入居している老人ホームがどのタイプの施設にあたるかについては、念のため施設に確認しておいたほうがよいでしょう。

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