(※写真はイメージです/PIXTA)

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが行った「令和4年度創業意識調査」によると、起業希望者は減少傾向にある一方、副業としてひそかに起業を狙っている人は増加傾向にあるようです。そこで今回、起業する際に知っておくと得する「豆知識」を、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏が解説します。

返済不要でメリット大!「補助金・助成金」は最大限活用を

――まず1つ目は、補助金・助成金の知識です。

 

いまでこそこうしてYouTubeなどで補助金の情報を発信していますが、創業当時は正直あまりよく知りませんでした。以前、弊社で「販売管理・勤怠管理」のIT化を行ったときも、自腹で設備投資したんですよ。いまなら絶対に補助金を申請しています!

 

黒瀧氏(以下、黒)「そうですよね。かかった費用の2分の1から3分の2、場合によっては4分の3を補助してもらえたりするので、もしいまの知識があったら数百万円は違ったかもしれませんね」

 

――ほんとにそうなんですよ……! 改めて、起業時に補助金を活用するメリットを解説してもらえますか。

 

メリット1.返済不要な資金が得られる

黒「はい。起業時に補助金を活用するメリットは3つあります。まずはなんといっても、『返済不要な資金が得られること』です。補助金・助成金どちらも、受給した資金の返済は不要です。

 

開業時に返済不要のまとまった資金を得ることができるというのは、経済的リスクを減らし、スタートダッシュを切る・企業の規模を拡大するための助けとなるため、ぜひ検討してください」

 

メリット2.外部からの信用

黒「2つ目は『外部からの信用』です。補助金の申請が採択されると自社名が公表されるので、外部からの信用力向上にもつながります。さらに、補助事業のために『つなぎ融資』をきちんと返済していくことで、将来の融資に向けて金融機関との信頼関係を構築することにつながります」

 

メリット3.ビジョンの明確化

黒「補助金の申請には『事業計画書』の提出が必要です。この事業計画書を作成しブラッシュアップしていくなかで、企業のビジョンが明確になるというのもメリットと考えられます」

 

――ちなみに、いま新設法人が申請するとしたらどんな補助金がありますか?

 

黒「はい。小規模事業者持続化補助金というものがあります。こちらは、小規模事業者の販路開拓等のための取り組みや、業務効率化の取り組みに対して交付される補助金です。たとえば、

 

・ECサイト作成にかかった費用
・新しい製造設備の導入のための費用
・店舗改装にかかった費用

 

などが対象となります。販路開拓・生産力強化等の取り組みのなかで幅広く利用できるため、創業したての企業や、新業態を開拓する企業によく活用されています」

 

――これは弊社で創業10年目くらいでも採択されたんですけど、広報費とか、展示会の出展費用とか、結構いろいろ補助の対象になるんですよね。

 

黒「そうですね。今年度の持続化補助金については内容の拡充があり、補助上限は最大で250万円になりました」

 

――へえ。かなり増えましたね。

 

黒「また、『創業枠』という特別枠もあります。該当する方には、費用の66%を国が支援してくれます」

 

――これは絶対やったほうがいいですよね。

 

黒「そうですね。なお、直近の第13回の締切は2023年9月7日となっています

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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