(画像はイメージです/PIXTA)

年齢を重ねれば、だれもが避けて通れない介護の問題。統計を紐解くと、ひとり残った女性が大変な老後を送るリスクが見えてきました。本連載は、酒井 富士子氏の著書『おひとりさまの終活準備BOOK』(三笠書房)より一部を抜粋し、誰にも迷惑をかけない、安心した老後を過ごすための準備の方法を紹介します。

自立している間に老人ホームに入居する」という選択肢もアリ

もし自身に介護が必要になったら、誰が介護をしてくれるのでしょうか。

 

下記図表1の円グラフを見ると、介護の担い手として最も多いのは同居の配偶者です。また、子ども夫婦が同居していれば介護をサポートするケースも多く見られます。子どもが男性の場合、その配偶者(嫁)が介護するイメージもありますが、実子が親を介護するケースが主流になっています。

 

さらに、同居している主な介護者の年齢分布(下記図表2)を見ると、男女ともに70歳以上が40%超と「老々介護」の多さがうかがえるほか、40~59歳が男女ともに25%超と、子ども世代が介護者の場合も多くなっています。

 

いずれにせよ、既婚者の場合は夫婦のどちらかが介護になったら一方が面倒をみるケースが多数。一般的な介護のイメージとしては、夫が先に倒れて妻が在宅介護をする→夫を看取った後はおひとりさまとなり、子どもに面倒をみてもらう→最終的には施設に入るといったパターン。おひとりさまの場合は、自立している間に老人ホームに入居するという選択肢も考えられます。

 

◆主に介護している人は誰?

出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
[図表1]実際に介護している人の属性 出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」

 

出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
[図表2]介護をしている人の年齢は? 出典:厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」

 

Point

 

施設に入る可能性が高いのは女性。最後に高額な介護費用の負担がある可能性を心しておく。

 

本連載は、酒井 富士子氏の著書『おひとりさまの終活準備BOOK』(三笠書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

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