施設で割安なのは「特養」だが、空きが少ない点に注意
介護サービスを利用する場合、「在宅」と「施設」がありますが、今回は施設での介護について見ていきます。要介護度が高くなったり、一人暮らしが困難になったりした場合、施設入居を考える必要があります。
その際に利用する介護施設や高齢者住宅は、「公的施設」と「民間施設」の2つに大別できます。比較的費用が安いのは公的施設で、代表的なものに「特別養護老人ホーム(特養)」や「ケアハウス」があります。入居一時金がないことも多く、月額料金が割安なため人気が高くいつも順番待ち。
また、そもそも特養は要介護3以上でなければ入居できません。要介護度や家族がいないといった緊急度などにより、入居者の優先順位が決められており、多くの人は民間施設を利用することになります。
一方、民間施設の代表例は、「有料老人ホーム」や「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」。有料老人ホームは、「介護付き有料老人ホーム」や「住宅型有料老人ホーム」などがあります。民間施設で比較的安価なのがサ高住です。
◆老人向け介護施設の種類と費用の目安
施設介護の費用は居住費がかかる分、在宅介護より割高。安易に選んで費用が払えなくなる、とならないように施設選びに注意しましょう。
Point
①介護施設や高齢者施設は「公的」と「民間」に区別できるが、比較的費用が安いのは公的施設
②公的施設は費用が割安な分、人気が高く入所が困難
酒井 富士子
経済ジャーナリスト、FP