持ち家を放置すれば「空き家→トラブル」まっしぐら!
終活を進めるなかで盲点になりやすいのが、自分の死後に残る自宅をどうするかという問題です。賃貸住宅に入居していれば別ですが、特に、おひとりさまの場合、持ち家で生活している場合は自分の死後自宅が残り、家族・親族が相続することになります。
その際、自宅の広さや交通の便などの条件が良く、家族・親族が引き続きその自宅に居住したり、売却できれば問題はありません。しかし、そうでない場合は大変です。
近年増えているのが、相続した自宅をもてあました結果、そのまま空き家として放置してしまうというケースです。ただ、空き家放置は、下記のように様々なトラブルの原因になるほか、空き家の状態を悪化させたまま行政の「助言」「指導」にも従わない場合には、固定資産税や都市計画税の優遇措置から除外されるなど、多くの問題を抱えることになります。
そのため、自宅が持ち家の場合は家族・親族と事前に相談し、引き続き居住する・売却する・賃貸に出すなど、自宅の管理・処理方法を託しておきましょう。
◆空き家放置は様々なトラブルの原因に
★近隣トラブル★
悪臭の発生
ごみの放置などが原因となる。風によって容易に拡大するため、広い範囲に悪影響が出る場合も。
虫の発生
ごみの放置などが原因で大量発生する場合がある。衛生・景観の面で問題になるほか、騒音トラブルの原因にも。
草木による生活環境の悪化
庭などに生えている草木を長期間管理しなかった場合など、草木が道路や近隣の敷地に進出し、道路や敷地が利用しづらくなるなどのトラブルが起きる。
★事故★
倒壊
定期的なチェック・修繕など、適切な管理を行わなかった場合などに起きる。老朽化が進んだ家屋は地震・台風などの災害で倒壊しやすくなり、通行人や近隣住民が事故に巻き込まれる危険性が高まる。
窓ガラスの損傷
定期的なチェック・修繕など、適切な管理を行わなかった場合などに起きる。割れたガラスで通行人や近隣住民がケガをしたり、不法侵入が可能になったりと危険。
★事件★
犯罪リスクの上昇
定期的な管理を怠った場合などにリスクが高まる。一目で空き家だとわかってしまう状態で放置すると、不法投棄や不法侵入、さらには放火など様々な犯罪の温床となる。治安の悪化によって周辺地域全体の資産価値が下がる可能性も。