画像:PIXTA

借金や返済を滞納していると「ブラックリストに載る」という話を耳にすることがあります。このブラックリストとはどのようなものなのでしょうか。本当にブラックリストと呼ばれるリストが存在するのか、リストに載るとどうなってしまうのかも気になるところです。本稿では、岡山県司法書士会の立山慶之司法書士監修のもと、そもそもブラックリストとは何なのか、その概要や何をするとリストに載るのか、自身がリストに載っているかどうか確認する方法や、載ってしまった場合の対処法などについて解説しています。

KSCの場合

KSCでは「郵送」「インターネット」の2種類の請求方法があります。インターネットによる請求がおすすめされており、PCとスマホの両方から請求可能ですが

 

・PCからの請求でもスマホの利用が必須

・NFC(近距離無線)機能搭載のスマホ

・マイナンバーカードまたは本人確認書類と顔撮影のいずれかを選択

・“TRUSTDOCK”アプリのインストール

・SMS認証またはメールアドレス登録

 

上記の条件を満たしている場合に利用可能となります。

 

利用環境さえ整っていれば、本人以外でもネットによる申し込みが可能な点や、クレジットカード、キャリア決済のほかペイペイが使用可能な点が便利です。インターネットによる申し込みが難しい場合に、郵送での請求を行います。

 

郵送では

 

・手数料1,124円~1,200円

・信用手続利用券(コンビニチケット)のみ受け付け

 

である点以外は、JICCやCICの郵送の流れと同様に

 

・本人確認書類2点

・専用フォームによる信用情報開示申込書

・手数料(信用手続利用券:コンビニチケット)を以下へ郵送します。
 

100-8216 東京都千代田区丸の内1-3-1

一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター

 

詳しくは、JBAの公式サイトからも確認できます。

ブラックリストに載ってしまったらどうすればいい?

信用情報の開示結果などから、ブラックリスト入りしていることが判明した場合、どのように対処すればよいのかについて解説します。

ブラックリストに載っている期間とリスク

ブラックリストに載っている期間は事故情報や信用機関によっても異なりますが、約5年~10年であるのが一般的です。主な事故情報の記録掲載期間の目安は、以下の通りです。

 

・多重申し込み:JICC・CIC・KSC共に約6ヵ月

・61日以上の延滞:JICC:1年CIC:5年KSC:5年

・3ヵ月以上の連続延滞:JICC・CIC・KSC共に5年

・任意整理 JICC:5年CIC:なしKSC:5年

・個人再生 JICC:5年CIC:なしKSC:10年

・自己破産 JICC:5年CIC:5年KSC:10年

 

ブラックリストに載っている状態にある間は、賃貸物件の契約や住宅ローン、新たなクレジット契約などができなくなってしまいます。特に問題なく生活できる可能性もありますが、就職や引越し、結婚やマイホーム購入といった人生の節目における選択に重要な影響を及ぼす可能性があるのです。

 

また、事故情報が記録から消えるまでにかかる期間の目安は、あくまでも借り入れを完済していることが前提となります。

 

継続して返済中である場合、完済後5~10年が経過するまでは記録が残り続けることとなるため注意が必要です。

ブラックリストに載らないためには

ブラックリストに載らないようにするためには、まず返済に関して遅延や延滞を起こさないことが大切です。月々の支払いがいくつあるか、引き落とし日や返済額などをリストにまとめ、引き落とし日までに必要な金額を準備しておくようにしましょう。

 

カードやローンの多重申し込みをしないことも大切です。既にカードを持っているカード会社や、借り入れ後に完済した実績のある会社の場合は審査が緩くなる場合もありますが、銀行系のカードや使用実績のない会社のカードなどは審査が厳しくなりがちです。

 

キャンペーンや特典が魅力的だったとしても、一度に複数のカードやローンへ申し込むのは控えましょう。

 

借金や返済の延滞は、止むを得ない事情がある場合を除き、多くの場合生活習慣なども影響してくるものです。一度ブラックリストに載った記録がやっと消えても、またリスト入りしてしまっては人生設計を大きく狂わせてしまいかねません。

 

・見栄を張ってすぐ奢ったり、高額なプレゼントをしたりしてしまう

・ストレスが溜まると買い物をしてしまう

・ギャンブル、ゲームへの課金が止められない

・支払いの管理が難しく、すぐ払い忘れる

・仕事や収入が不安定で、すぐ生活に困ってしまう
 

といった点に心当たりがある場合は、専門家のサポートを受けることも選択肢に入れた方がよいでしょう。

ブラックリストに載って返済に困った場合は専門家へ相談を

ブラックリストとして残っている事故情報が事実であれば、期間内に削除することはできません。一定期間が経過して削除されたとしても、また延滞や多重申し込みをすればリスト入りしてしまいます。

 

「好きで延滞や多重申し込みをしているわけではない」「返済が苦しく、どうしてよいかわからない」という場合には、借金返済や資金繰り、債務整理などに強い専門家へ早めに相談するようにしましょう。

 

 

立山 慶之

岡山県司法書士会

司法書士

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