株式市場の各セクターにどのような企業が存在しているのか。どの企業が業界ナンバーワンであるのか。オンリーワン企業にどのような企業があるのか。株式投資するなら、理解したいですよね。そこで、本連載では長期株式投資氏による著書『半オートモードで月に23.5万円が入ってくる「超配当」株投資 日経平均リターンを3.86%上回った“割安買い”の極意』(KADOKAWA)から一部抜粋して、株価が暴落した時に買いたいかどうかの銘柄を以下の4段階で評価して紹介します。◎⇒ぜひ買いたい、〇⇒買いたい、△⇒検討したい、―⇒原則として検討の対象とはしていない。長期保有を前提とし、時価総額(企業価値評価の指標。株価×発行済み株式数で計算)、収益性、財務健全性、成長性、配当の持続可能性などから、複合的に判断しています。各セクターにおける主要企業を理解し、投資先として検討しましょう。今回は繊維製品、パルプ・紙業界の企業です。
パルプ・紙~積極的に投資する理由はないけれど~
パルプ・紙は素材・化学セクターに分類されます。業界的に売上高営業利益率が低く、全体的に有利子負債も多く、いわゆる儲かる業種ではありません。
そのため、特段の理由がない限り、あえて投資対象とする必要はないでしょう。
王子ホールディングス
王子ホールディングスが国内首位、世界4位で、同業他社を圧倒しています。
IRでは業績により減配される可能性に含みを持たせつつも、実質累進配当銘柄です。
もしも投資を検討するのであれば、株価が暴落して配当利回りが3%台後半に突入したあたりから考えるのが、安全域を確保するという視点からも無難でしょう。
日本製紙
日本製紙は国内2位の製紙メーカー。配当は安定を基本方針としつつ、業績が苦しく減配となる事態もしばしば発生しています。株主優待を実施しているので、優待目的で投資を検討している個人投資家もいるかもしれません。
ですが、配当投資という観点から考えると、このように業績が安定していない銘柄には近づかない方がいいでしょう。
レンゴー
レンゴーは国内3位、大王製紙は国内4位です。
業界首位の王子ホールディングスと比較すると、企業規模や利益率でかなり見劣りすることから、あえて選択する理由はないといえます。
「日本の配当株」専門の元サラリーマン投資家。
1977年生まれ。2004年から株式投資を始める。2006年、ライブドアショックで痛すぎる損失を経験。以降、大型株へ投資対象をシフトするが、2008年、リーマンショックで含み損が600万円まで膨らみ「退場寸前」となる。しかし2009年、ポートフォリオを大型配当株メインにスイッチ。以降は、安定的に資産を増やし、2022年の税引き後の手取り配当額は、282万5128円と過去最高を更新。2023年3月、資産1億円を達成し早期リタイアを達成。
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