繊維製品~暴落時のねらい目はズバリ…~
繊維製品は、素材・化学セクターに分類されます。
東レ
東レは炭素繊維世界一で、国内唯一の総合繊維メーカー。時価総額もこの業種では他社を圧倒しています。
ですが、配当は業績に連動するため、コロナ禍で業績が悪化した際には減配されており、配当投資の投資先としては二の足を踏むところでしょう。
ゴールドウイン
ゴールドウインは、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」の日本における商標権を取得しており、近年の山歩きブームで急速に業績を拡大中。
売上高営業利益率は10%を超えており、高い利益率を誇っています。
実質累進配当となっていて魅力的な銘柄ではありますが、人気があることから株価は割高な水準で推移し、配当利回りは低い状態が続いています。注意点として、ブームに乗って急成長した業績が今後も伸び続けるという保証はなく、投資先として選択するかは判断の分かれるところでしょう。
帝人
帝人は合成繊維の大手企業で、炭素繊維は世界首位級です。配当性向は30%を目安としていますが、業績連動のため減配されることもあり、現状だと投資対象とするのは難しいでしょう。
ニッケ(日本毛織株式会社)
ニッケは羊毛紡織企業ですが、収益の柱は商業施設賃貸という一風変わった会社です。
会社規模はそれほど大きくありませんが、保有不動産が収益の柱となっているため、業績は極めて安定しています。
配当性向30%、DOE(株主資本配当率。Dividend(配当)On Equity(株主資本)ratio(率)の略で、株主資本の内どの程度の割合を配当するかという指標)2%としていますが、45年以上減配がない累進配当銘柄で、近年は増配傾向にあります。
安定的な配当が高い確率で見込める点から、もしも暴落時に株価が下落し、配当利回りが3%台半ば程度まで上昇すれば、魅力的な投資先の一つになるでしょう。