マクドナルドはなぜ今さら、“30年以上”変わり映えしない「ベーコンポテトパイ」のCMを打つのか

マクドナルドはなぜ今さら、“30年以上”変わり映えしない「ベーコンポテトパイ」のCMを打つのか

売れている商品・サービスの広告を分析すると、ターゲットとする客層、訴求のポイント、広告のタイミング等の情報が得られ、新たな商品・サービスのアイデアにつながります。どのような点に着目すればよいのか。ローソン在籍時に「Pontaカード」や「コンビニ業界初のセルフレジ」を発案し実現させた市原義文氏の著書『アイデアをお金に変える「マネタイズ」ノート』(三笠書房)より一部抜粋して紹介します。 

「広告」にはマネタイズのヒントがある

◆お客様の目線を知る

テレビCM、新聞広告、web広告……広告にもさまざまな種類があります。じつは広告は、「お客様目線を知る」ための最適なツールの1つです。

 

広告を見れば、その企業が、どのようにお客様をとらえているのかを知ることができます。さらに、その広告を通じて、お客様目線を想像することもできるのです。広告から「お客様目線を知る」ポイントは3つあります。

 

・どのようなお客様に対する広告か?

・何を伝えようとしているのか?

・なぜ、今、広告を出すのか?

 

そう言われても、具体的にどうすればいいのか、わかりにくいですよね。そこで、マーケティングの「4つのC」というものがあります。これを使って広告を見ると、「お客様目線」というものが見えてくるのです。「4つのC」とは、次の4つの言葉の頭文字をとったものです。

 

【4つのC】

1. Cost(コスト)

2. Customer Value(お客様にとっての価値)

3. Convenience(入手のしやすさ、便利さ)

4. Communication(コミュニケーション)

 

簡単に説明してみます。

 

◆1. Cost(コスト)

お客様が商品やサービスを購入・利用するために支払うお金と、手間時間精神
的な負担
などを含めます。コストの高い・低いは、金額の絶対額だけでなく、商品や
サービスの価値とのバランスによって変動します。

 

絶対額が高くても、付加価値がそれ以上だと感じれば、けっして高いとは思われま
せん。一方、いくら安くても、付加価値がなければ、安いとは感じてもらえません。

 

◆2. Customer Value(お客様にとっての価値)

お客様が価値を感じることがカスタマーバリューです。機能性だけではありません。ターゲットとしてお客様の気持ちの奥底に潜んでいる「不安」や「不快」などを解消できるかが重要です。

 

◆3. Convenience(入手のしやすさ、便利さ)

お客様がコストとカスタマーバリューの次に考えるのは、「購入しやすいのか、利
用しやすいのか」、つまり、「入手のしやすさ」です。実店舗だけでなく、オンライン
ショップはあるのか、支払い手段は現金以外に多様か、などです。

 

◆4. Communication(コミュニケーション)

お客様との関係性をいかに強めているのかという視点です。テレビCMよりも、web広告は、お客様と企業の双方向でのコミュニケーションがしやすいメディアです。コメントやアンケートなどを活用することで、お客様の意見を収集しやすいですし、反応を短時間でダイレクトに感じることができます。

 

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アイデアをお金に変える「マネタイズ」ノート:新商品、新事業をつくる人は、最初にどこを見ているのか?

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市原 義文

三笠書房

会員数1億人超の国内最大ポイントカード「Pontaカード」。 コンビニ業界初の「セルフレジ」、「デジタルサイネージ広告」。 飲食業界初の「手洗い管理システム」。 上野動物園初の「パンダのフォークリフト」。 横浜DeNAベ…

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