「最初の物件」がお金を生めば次に繫がる
不動産投資で成功するために重要なのは、最初の物件を間違えないことです。
最初の投資に失敗して損切りするようなことになると、次のスタートを切るまでに資金や信用を築く必要があり、時間がかかってしまうからです。
反対に、初めにいい物件を買うことができれば、返済も問題なく進み、それが信用になって次の融資も受けやすくなります。そこで得た収益を貯めていけば、それを自己資金にして次の物件を買うことができます。
私が初めて不動産を購入したのは、35歳のときです。
渋谷区内・私鉄沿線の駅から徒歩7分にある地下1階、地上5階建てで、土地面積190㎡、延床面積約600㎡の商業系ビルです。
築38年(当時・昭和42年築)と築年数こそ経っていましたが、フルリフォームしたあとで給排水管も壁もすべて交換されており、まったく問題はありませんでした。かなりいい物件だと判断し、購入しました。
リフォーム代を含めると、価格は1億5,000万円で、頭金は2,000万円用意しました。築年数が深いため、15年ローンしか組めず、返済期間が短い分、毎月の返済額は多くなりました。それでも月70万円のキャッシュフロー(利益)が出て、利回りは14%です。
利回りとは、物件価格に対する年間の収益率です。
月70万円、年間800万円以上のキャッシュフローが生じたため、私は不動産業とは別にメロンパン店の事業をはじめることにしました。1年半で都内3店舗、長野に1店舗開店させました。
店は軌道に乗り、その信用でローンを組み、2017年の末に2棟目のビルを買いました。改造してゲストハウスにしたところ、インバウンド需要の高まりで経営は順調でしたが、コロナ禍で一気に需要が冷え込みました。
そんな状態の時に、過去に取引のあったお客様から「売ってほしい」と電話があり、改装費含めて4億3,000万円で買ったものを、5億6,000万円で売ることができました。税金や手数料を引いても7,500万円程度、利益が出たことになります。
その資金で地熱発電所を購入。利回りは12%程度です。
ほかにも国内にいくつかの不動産を所有し、さらにフィリピンとマレーシアのマンションを投資用不動産として保有し、賃貸しています。マレーシアやフィリピンは、コロナ禍で苦戦した時期もあります。