日本の「億万長者」はトップ3.5%
「富裕層」という言葉について、ある程度の定義をしておきたいと思います。
クレディ・スイスが発表した「グローバル・ウェルス・レポート2021」によると、100万米ドルから5,000万米ドルの資産を保有する層を富裕層と定義しています。
2020年の日本において100万米ドル超の資産をもつ成人の数は366万2,000人で、全成人に占める割合は3.5%ですから、私が相続税調査をしていた層と重なっていると思われます。
これらの点を踏まえて、「1億円超の資産をもつ人」を富裕層とします。
日本では昔からお金持ちのことを「億万長者」といいますから、少なくとも億単位の資産をもつ人を想定して、話を進めていきます。
もう1つ、「相続税がかかるのは、亡くなった時点で多額の財産をもっていた人」という点も重要です。
一時的に高収入を得ることができても、亡くなる時点まで億超えの資産を保持できるとは限りません。
生活費や教育費、税金など、さまざまな支出を乗り越え、なおかつ億単位の資産をもって亡くなった方たちは、非常に稀有な存在といえるでしょう。
小林 義崇
マネーライター
Y-MARK合同会社代表/一般社団法人かぶきライフサポート理事
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