本記事は、フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社が7月28日に配信したレポートを転載したものです。

〈〈元のレポートはコチラ〉〉

日米株の上昇に出遅れる2023年の豪州株

2023年初来の主要国株のトータル・リターンの推移を見ると、堅調な上昇が続いてきた米国株や日本株と比較して、豪州株は出遅れる傾向にあります(図1)。もっとも、足元までの株高で割高感が浮上しつつある米国株と比べ、豪州株には割安感が残されているという面もあります。

 

 

バフェット指標では豪州株は相対的に割安

図2は株式市場の総合的なバリュエーションを見る観点から、豪州株と米国株のバフェット指標を比較したものです。バフェット指標とは、米国の著名投資家ウォーレン・バフェット氏が株価の割高・割安を判断する際に使用しているとされる指標で、その国の株式市場の時価総額を名目国内総生産(GDP)で割った値として計算されます。

 

近年、米国では株式市場の急成長が続いてきたことから、バフェット指標は一時は200%を上回り、直近2023年3月末時点でも162.6%という高水準にあります。一方、豪州のバフェット指標は近年100%前後で安定的に推移しており、実体経済との比較の面で豪州株が相対的に割安に評価されていることが示唆されています。

 

 
次ページ株価収益率の面でも豪州株には割安感残る

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