多額の追徴課税も…税務調査で指摘されやすい6項目と、調査官に「絶対言ってはいけないこと」【税理士が警告】

多額の追徴課税も…税務調査で指摘されやすい6項目と、調査官に「絶対言ってはいけないこと」【税理士が警告】
(※写真はイメージです/PIXTA)

国税局や税務署の人事異動が落ち着く7月~11月は、税務調査が来やすい時期とされています。コロナが落ち着き税務調査が本格化するなか、思わぬ追徴課税に苦しまないために、あらかじめ対策をとることが重要です。今回は、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏が、税務調査で指摘されやすい6つの項目と、指摘された際「絶対に言ってはいけないこと」を解説します。

経営者が税務調査で指摘されやすい「6項目」

――コロナで下火だった税務調査が、今年からいよいよ本格化しています。今回は、「税務調査で指摘されやすい6項目」についてみていきたいと思います。

 

1.売上の期ズレ

黒瀧氏(以下、黒)「まず1つ目は、『売上の期ズレ』です。

 

納税額を減らすために、売り上げの一部を決算日以降に発生した処理とする企業がありますが、これは不正申告にあたります。そのため、売り上げの期ズレは税務調査においてもっともよく見られるポイントです。

 

正直な申告をすることはもちろんのこと、際どいものや売上の基準などについてもしっかり切り分けて、社長自身も理解しておくことが大切です」

 

――たとえば物販であれば、発送日基準で売上を立てるとか、そういうことですよね。

 

黒「そのとおりです」

 

2.仕入れの期ズレ

黒「売上の期ズレと同様に、仕入れについても期ズレの指摘がよくあります。『外注先に前払いで支払った経費を、まだサービスを受けていないのに前期の決算で経費にしてしまった』というようなケースです。

 

外注のほうは翌期に動きますから、たとえ前払いであっても翌期の費用にしなければいけません。税務調査の際、「売上に対応した年度の経費にするものだ」と指摘されることが多くあります」

 

――この期ズレによって税額が変わってきますし、不正が起こりやすいので見られるということですね。

 

黒「意図的な不正もありますし、ミスもよくありますね」

 

3.在庫

黒「1点目の売上の期ズレに近いものとして、在庫商売をしている方は絶対といっていいほど『在庫』を見られます。

 

期末の棚卸表(在庫表)をちょっといじって在庫を減らせばその分利益が減り、結果的に税金が減ります。このように、会社側が操作しやすいということで、かなり詳しく調べられます。

 

アイテム数が多い会社では、調査官がランダムに選んだ商品に絞って調査されます。そのなかで漏れがあれば、他の商品についても徹底的に調べられることになります」

 

――なるほど。安易に在庫を調整するのは危険ですね。

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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