「勉強時間を増やそう」真っ先に睡眠時間を削る受験生…絶対やめたほうがいい。毎日「7時間半」寝て医学部合格した浪人生の“1日”がこちら

「勉強時間を増やそう」真っ先に睡眠時間を削る受験生…絶対やめたほうがいい。毎日「7時間半」寝て医学部合格した浪人生の“1日”がこちら
(※画像はイメージです/PIXTA)

受験において最優先にすべきことは「習慣づくり」と言っても過言ではありません。まずは勉強時間の確保から始めるべきですが、真っ先に睡眠時間を削ろうとするのは悪手です。スマホをだらだら見る習慣を、英単語の暗記時間にあてる習慣に変える。休日に昼頃まで寝る習慣を、早起きをして勉強する習慣に変える。このような小さな変化が結果を大きく左右します。綿谷もも氏の著書『医学部受験バイブル 現役医大生からの贈り物』(監修:高梨裕介氏)より一部を抜粋し、見ていきましょう。

【危険】「この勉強法で医学部に受かりました!」←この“合格体験記”を鵜呑みにしてはいけない理由…

受験生がまず取り組むべきは「習慣づくり」

勉強法の話に入る前に、まずは「習慣」についてお話ししたいと思います。

 

正しい勉強法や受験情報を知ることは大切です。正しい情報を知っておくことで、効率的な戦略を立てたり、合格可能性を上げる選択をすることができます。

 

しかし、勉強法や情報を「知っているだけ」では、困難な目標を達成することはできません。

 

困難な目標を達成するために、まずはじめに身につけるべきことは「習慣」です。達成したい目標を必ず達成できる人と、結果に結びつかず諦めてしまう人の決定的な違いは「習慣」にあると考えています。

 

「ご両親にお金を出してもらって塾や予備校に通っているにもかかわらず、だらだらとした生活を送り、塾でも勉強に集中するのではなく何となく友達に合わせて通っているだけ…」といった受験生を想像してみてください。

 

このような「習慣」では、いくら時間とお金をかけて塾や予備校に通っても、結果には結び付きません。

 

受験において最優先にすべきことは、「習慣を身に付けること」と言っても過言ではないほど日々の習慣は結果を左右します。

小さな「習慣」の変化が大きな差を生む

「習慣をつくる」というのは、大それたことではありません。自分の価値観や性格を変える必要はなく、小さな習慣の変化が劇的な結果の違いを生むようになります。

 

小さな習慣の変化とは、例えばこのようなものです。

 

●スマホをだらだら見てしまう習慣から、英単語の暗記時間にあてる習慣に変える。

●休みの日は昼頃まで寝てしまう習慣から、早起きをして勉強する習慣に変える。

●何となく勉強を進めるだけの習慣から、自己分析をして改善していく習慣に変える。

 

毎日の違いは小さくても、長期間積み重なると大きな変化に繋がります。

 

具体的な例を挙げると、塾の卒業生に「毎朝5時半~6時に起きてランニングを行い、その後すぐに勉強を始めるという習慣を作った。そして、受験が終わるまでその習慣を継続した」という人がいました。暑い日も寒い日も、疲れている日もやる気がでない日も、毎日この習慣を崩さず継続したそうです。

 

一方、受験生の中には、「つい毎朝寝坊してしまう」「何となくやる気が出なくて勉強が手につかない」という人もいます。むしろ、勉強に集中する習慣作りができていない受験生の方が多いかもしれません。

 

毎朝6時から勉強している人と、毎日昼過ぎから勉強している人では、午前中だけで6時間の差がつきます。これが1ヵ月、2ヵ月…と続いていくと、取り返せないほどの差となります。

 

「習慣」が結果の違いを生む、ということをご想像いただけたでしょうか。目標を達成するために必要なのは、「医学部に行きたい」という熱意ではなく、日々の習慣です。やる気がでなくても、気分が乗らなくても、どんな時も必ず実行する「習慣」を身につけましょう。

まずは勉強時間の確保からだが…「睡眠時間を削る」は悪手

「どのくらい勉強していたか」というのは、医学部合格者の中でも幅広い差があるので絶対的な正解はありませんが、目安をイメージしていただければと思います。

 

具体例を挙げると、当塾から医学部に合格した浪人生の大多数は1週間に平均90時間以上勉強しています。週90時間以上の勉強は、1日に換算すると13時間程度です。

 

1日13時間の勉強と聞いても、なかなか想像しにくいのではないでしょうか。医学部受験生は寝る間も惜しんで勉強しなくてはいけないのか、と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。

 

例えば、ある卒業生(浪人生)の1日のスケジュールはこちらです【図表】。

 

【図表】ある卒業生(浪人生)の1日のスケジュール

 

いかがでしょうか。1日13時間勉強していますが、睡眠時間は7時間半です。睡眠時間を十分確保しながらでも、勉強時間は増やせることがわかります。

 

「勉強時間を増やそう」と考えて、真っ先に睡眠時間を削ろうとする受験生もいますが、絶対にやめた方がいいです。

 

短期間で終わる学校の定期テストであれば問題ありませんが、受験は定期テストとは異なり長期戦です。

 

睡眠時間を無理に削って頭がボーッとした状態で勉強するよりも、十分な睡眠を取って勉強した方が学習効率は上がります。また、睡眠不足が続くと、体調的にもメンタル的にも不調をきたしやすくなります。

 

睡眠時間は一定以上確保し、長期間継続できる習慣をつくることが大切です。

 

 

【執筆】綿谷 もも

医学部医学科卒。数学が大の苦手で、高3の冬に受けた模試では偏差値39を取ってしまうほど。エースアカデミーで1年間浪人し、センター試験本番で90%以上を達成、関東の難関国立医学部、難関私立医学部に合格。

医学部入学後はエースアカデミーの医学生講師として6年間受験生を指導し300人以上の医学部合格に貢献。その経験をもとに、医学部在学中に書籍『医学部受験バイブル 現役医大生からの贈り物』を執筆、出版。将来の夢は小児科医。アイドルと猫が好き。

 

【監修】高梨 裕介

医学部予備校エースアカデミー 塾長、医師

医師/大阪医科大学卒、初期研修修了後に創業。

中学受験経験(灘、東大寺、洛南、洛星中学に合格)。

自身の医学部受験の反省を活かし、350名以上の医学部合格者を指導。医学部合格のためのよりよい指導をより安く提供することを理念としてエースアカデミーを設立。

 

<関連記事>医学部受験「最終偏差値50台・E判定⇒合格」が続出…。医学部予備校エースアカデミーが教える「入りやすい医学部」の選び方

※本連載は、綿谷もも著・高梨裕介監修の書籍『医学部受験バイブル 現役医大生からの贈り物』(幻冬舎ルネッサンス)より一部を抜粋し、記事化したものです。

医学部受験バイブル 現役医大生からの贈り物

医学部受験バイブル 現役医大生からの贈り物

綿谷 もも(著)
高梨 裕介(監)

幻冬舎メディアコンサルティング

【医学部に「最短距離」で合格する方法、教えます。】 現役医大生(※書籍刊行当時)の筆者が、自身の医学部受験経験、塾の講師として医学部受験生を指導してきた経験をふまえて、医学部受験に「本当に必要なこと」を徹底解…

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