調査は全国の月給1万5,000バーツ(約6万1,532円)までの回答者1,300人を対象に行われた。
2023年の1世帯あたりの平均負債額は27万2,528バーツ(約111万8,798円)で、2022年に比べて25.04%増加している。この数字は、この調査が実施された14年間で最も高いレベルを示している。
そして、タイの高齢者は定年退職後も多額のローンを抱えている。
中央銀行のデータによると、60歳以上の4分の1以上が借金を抱えており、そのほとんどが農業ローン、クレジットカード、個人ローンによるものだ。一人当たり平均約41万5000バーツ(約170万3,826円)の借金がある。
「国の発展にも影響を与えることになる」
プエー・ウンパコイン経済研究所のエコノミストであるソマラット・チャンタラット氏は、「タイの家計負債問題は主に若い成人が早くから借り入れを始め、負債を増やしていることに起因しており、彼らが負うローンのほとんどは非生産的負債と考えられている」と述べた。
ソマラット氏は最近、タイ健康促進財団主催のセミナーで講演した。「これは彼らの信用スコアに影響し、将来事業を立ち上げるためにローンを申し込む際、金融業者から承認を得ることが難しくなる。これはひいては、国の発展にも影響を与えることになる」とソマラット氏は付け加えた。
ソマラット氏は、多くのタイ人が収入の変動や流動性の問題を抱え、借金に陥っていると指摘した。金融リテラシーの欠如から、騙されて借金をする人もいる。タイの家計負債の急増は、政府の政策にも起因しているいう。
「家計負債に対する持続可能な解決策は、共に強固な金融基盤を築くことから始めるべきだ」とソマラット氏は言う。
「それにはすべての関係者が一丸となって取り組む必要がある。人々が協力し合えば、この国の家計負債問題は解決できると思う」とソマラット氏は付け加えた。