(※写真はイメージです/PIXTA)

「日経新聞の切り抜き」を25年間継続し、会社四季報を100冊読破した複眼経済塾の渡部清二代表は、有望銘柄には「中小型成長株、業績回復株、優良株、バリュー株、老舗株」という5つのタイプがあるといいます。今回はそのなかから「バリュー株」に焦点をあてて、株価が10倍(テンバガー)になる可能性を秘めた具体的な有望銘柄をみていきましょう。

バリュー株投資の際は「バリュートラップ」に注意

3.株価上昇のきっかけ(カタリスト)があること

株価の変動を読むのに、カタリストは重要な要素になる。

 

バリュー株は割安でリスクが少ないとはいえ、株価が上がる要素がなければ、いつまでも安いままの「万年割安株」になってしまい、ずっとリターンが得られないこともある。

 

バリュー株の株価が上向く背景はさまざまで事業の内容によって異なるが、大きく分けて、利益が出て自己資本が拡大するか、もしくは自己資本が拡大する期待によってPBRが切り上がるかの2つになる。

 

自己資本が拡大する期待とは、たとえば、モノの価格が上がるインフレ、他企業との提携、M&Aなどであり、これらもカタリストになる。場合によっては、日銀の金融政策もカタリストになり得るが、いずれにせよ期待値が高まることで株価が上向いていくことが考えられる。

 

割安感だけでカタリストが期待できない株に投資してしまうことを「バリュートラップ」という。バリュー株に投資する際は、このトラップ(罠)に陥らないように、有望銘柄を見つけるようにしたい。

 

『会社四季報 2022年4集 秋号』で、自己資本比率70%以上、PBR0.7倍以下(9月16日終値)の銘柄としては、たとえば、

 

中国電力系の電気工事会社の中電工(1941)、
婦人下着首位のワコールホールディングス(3591)、
医薬品の鳥居薬品(4551)、
クラッチ専業メーカーのエフ・シー・シー(7296)、
TBSホールディングス(9401)や日本テレビホールディングス(9404)

 

などが挙げられる。

 

 

渡部 清二

複眼経済塾

代表取締役塾長

 

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※本連載は、2023年2月25日刊行の渡部清二氏による著書『10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本連載は、証券投資の勧誘を目的としたものではありません。 最終的な投資決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。本書、本連載を利用したことによるいかなる損害などについて、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート

10倍株の転換点を見つける最強の指標ノート

渡部 清二

KADOKAWA

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