ラグジュアリーブランドの価値はなにで決まる?
そのような「ラグジュアリーブランド」の価値は、以下の方程式で説明がつきます。
仮に、ブランド価値を「憧れや夢」のように設定すると、
となります。この「憧れの数値」が大きければ大きいほど、ラグジュアリーなブランドとはいえ、価格は自社軸でコントロールしやすくなります。
逆にいえば、どんなに素晴らしいブランドでも「知る人ぞ知るブランド」は、「買える人の数」は小さいが、同時に「知っている人の数」も少ないので、「憧れの数値」は小さく、ラグジュアリーとはいいがたいのです。
「憧れの数値」が大きいラグジュアリーブランド「ルイ・ヴィトン」
前述の方程式でいえば、ラグジュアリーブランドは「憧れの数値」を最大化するために、とても努力をしているブランドといえます。つまり、ラグジュアリーブランドの価値成長は「買えない人の数を増やす」ことに投資をしているブランドだといえるのです。
たとえば、ルイ・ヴィトンは、おおよそ誰もが知っています。どこの百貨店にも存在し、上質な認知が圧倒的である一方、価格や佇まいは敷居が高く、すぐには購入しにくいブランドです。自分への納得感や、お財布との相談も必要になり、特別なときに買おうという希少な存在となっています。
すなわち、結果的に「憧れの数値」が大きいということになります。そう考えると、割引などで価格を下げてしまうと供給数が増えてしまい、「憧れの数値」は小さくなるため、決して「値段を下げてはいけない」という考え方に至ります。
逆に、供給数が多いものは、戦略的に出店を増やすなど認知度を上げ、「憧れの数値」を大きくする必要が出てきます。そこに、買う瞬間の高揚感や、愛用時の満足度が加算され、より価値の高いブランドへと成長していくのです。
ちなみに、スターバックスのようなブランドは、これに購入回数や使用頻度を掛け算すると理解できます。スターバックスは、ラグジュアリーブランドという言葉は当てはまりませんが、とても価値の高いブランドであることはいうまでもありません。
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