総務省と経済産業省による『経済センサス活動調査』によると、日本には367万もの会社があり日本標準産業分類で大きく20の業種に区分されます。業界ごとに、取り巻く環境はさまざま。それぞれの業界のトップ企業と、給与事情についてみていきましょう。今回、焦点を当てるのは「自動車(製造)」。

国内三大「自動車メーカー」の給与額

日本の基幹産業ともいうべき自動車産業。そのトップ3の給与事情をみていくと、やはりトップはトヨタで、平均給与850万円超。日産も800万円を超え、ホンダは700万円台でした。

 

■トヨタ自動車

857万1,245円

従業員:7万0,710人、平均年齢:40.4歳、平均勤続年数:16.4年

 

■本田技研工業

778万7,000円

従業員:3万4,067人、平均年齢:44.7歳、平均勤続年数:22.2年

 

■日産自動車

811万0,304円

従業員:2万3,166人、平均年齢:41.9歳、平均勤続年数:16.5年

 

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、会社員(男女計、学歴計、産業計)の平均給与は月31万1,800円(所定内給与額)、賞与も含めた年収は496万6,000円。一方、自動車業界(製造)の平均給与は月収で30万5,800円、年収で536万7,700円と、平均を上回るものの、日本を代表する企業を有する業界としては、少々物足りない感じがします。

 

企業規模(大企業:従業員1,000人以上、中企業:従業員100~999人、小企業:従業員10~99人)による給与差をみていくと、大企業の給与は月収で中企業の1.15倍、小企業で1.22倍、年収では中企業の1.22倍、小企業の1.38倍、というのが平均値です。

 

自動車業界(製造)でみていくと、大企業の給与は月収で中企業の1.21倍、小企業で1.30倍、年収では中企業の1.30倍、小企業の1.51倍。自動車業界(製造)は企業規模による給与差が大きい業界だといえます。

 

車には多くの部品が使われ、大きなピラミッドの頂点に、誰もが知る“自動車メーカー”が君臨します。どの業界でもそんなピラミッドが形成されるものですが、自動車の製造ではその規模が桁違い。自ずと給与格差も大きくなると考えられます。

 

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