スマホゲーム・クラウドゲームが台頭する「ゲーム業界」
2020年初頭から、日本国内でも猛威を振るった新型コロナウィルスの影響で多くの産業が業績を落とすなか、「巣ごもり」需要によって反対に売り上げを伸ばしたのが「ゲーム業界」です。
ゲーム業界といえば、近年では月間アクティブユーザー400万人超の『モンスターストライク』や同600万人超の『ディズニー ツムツム』などのスマホゲームが爆発的な人気を誇っています。リリース4カ月で800万ダウンロードを記録した『ウマ娘 プリティーダービー』の大ヒットにより、サイゲームスの親会社・サイバーエージェントの株価は急騰し、同社が上場以来初の時価総額1兆円を達成したことも大きな話題になりました。
しかし、スマホゲーム市場の将来も実は安泰ではありません。スマホゲームを脅かすといわれるのが、「クラウドゲーム」。次世代通信規格の5Gの普及によってクラウドゲーム市場は本格化するとみられ、もはや「ゲーム機」という概念自体、なくなるのでは、といわれています。
とはいえ、17年3月発売の任天堂の『ニンテンドースイッチ』は累計販売台数1億2,500万台、20年11月発売のソニーの次世代ゲーム機『PlayStation5』の販売台数は2,000万台に迫るなど、「家庭用ゲーム機」の市場もまだまだ元気です。
まずは、直近の有価証券報告書から、「任天堂」「スクウェア・エニックスHD」「セガサミーHD」「カプコン」の売上高をみていきましょう。
【ゲーム大手4社・売上高】
1位:任天堂 1兆6,016億円
※第83期有価証券報告書
2位:セガサミーホールディングス 3,896億円
※第19期有価証券報告書
3位:スクウェア・エニックス・ホールディングス 3,432億円
※第43有価証券報告書
4位:カプコン 1,259億円
※第44期有価証券報告書
売上高では、任天堂が1兆6,000億円超で頭一つ抜ける規模でした。2位にセガサミーホールディングス、3位には約460億円差でスクウェア・エニックス・ホールディングスが続きます。
続いて、ゲーム業界大手4社の給与事情をみていきます。売上高では3位のスクウェア・エニックス・ホールディングスが、平均年収1,200万円超で堂々の首位に立ちました。
■スクウェア・エニックス・ホールディングス
1,259万670円
(従業員:22人、平均年齢:46.5歳、平均勤続年数:5.1年)
■任天堂
985万6,646円
(従業員:2,779人、平均年齢:39.9歳、平均勤続年数:14.3年)
■セガサミーホールディングス
831万7,478円
(従業員:399人、平均年齢:42.8歳、平均勤続年数:2.8年)
■カプコン
766万円
(従業員:3,027人、平均年齢:37.6歳、平均勤続年数:11年)