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金融業界においてM&Aが活発化しています。どのような背景があり、金融業界のM&Aは盛んに行われるようになったのでしょうか?金融業界の現状やITとの関連から、金融業界のM&Aを見ていきましょう。実際に行われたM&Aの事例も紹介します。

5. 金融業界のM&Aの事例

 

金融業界ではM&Aが活発に行われていると分かりました。では、具体的にどのような事例があるのでしょうか?三つの具体的なケースを見ていきましょう。

 

5-1. きらぼし銀行がビー・ブレーブを子会社化

 

きらぼし銀行を含む子会社を持つ東京きらぼしフィナンシャルグループは、プラットフォーム機能の強化を中期経営計画に掲げています。その実現に向けて行ったのが、ビー・ブレーブの子会社化です。

 

広告業を営んでいるビー・ブレーブの、広告企画制作やブランディング構築などのノウハウを取り込み、内製化を実現しています。このM&Aにより、きらぼし銀行は広告宣伝やプロモーションの分野でも、顧客の課題を解決できるようになりました

 

5-2. コインチェックがメタップスアルファを子会社化

 

暗号資産とは、データの改ざんが困難なブロックチェーンの技術を用い、インターネット上でやり取りされるデジタル資産です。コインチェックはこの暗号資産の交換業を営んでいます。

 

一方メタップスアルファは、NFTマーケットプレイス『miime』を展開する会社です。偽造できないデジタルデータであるNFTを扱うマーケットプレイスは、コインチェックでも開発しています。

 

しかしコインチェックが開発しているのはオフチェーンといい、ブロックチェーンに記録されない仕組みです。オフチェーンは処理遅延が指摘されています。

 

そのためコインチェックは、ブロックチェーン上に記録されるオンチェーンのマーケットプレイスを提供したいと考え、メタップスアルファを子会社化しました

 

5-3. 三菱UFJ 銀行がBusinessTechを子会社化

 

三菱UFJは金融とDXでビジネスを支援することを目指し、BusinessTechはDXを推進する企業の問題解決を行うプラットフォーム『ビジクル』を運営しています。両社のビジョンやミッションに共通点が多いことから、M&Aを実施しました。

 

ビジョンやミッションの達成に向け協力し合うことで、大規模な課題解決型プラットフォームを構築し、より大きな規模でDX支援や地域創生などの課題の解決を目指しています

 

6. 金融業界のM&Aニーズは高い

 

財務基盤の強化を目指す金融業界では、M&Aが活発に行われています。金融機関同士のM&Aはもちろん、フィンテック企業を買収するケースも多いでしょう。

 

技術を素早く取得し、新しいサービスを提供する目的があります。そのため買収対象となる領域の技術を持っている企業にとっては、売り時といってもよいでしょう。

 

計画的に売却を進めるなら、まずは自社の財務や税務の状況をはっきりさせた上で、売却時にどのくらいの税負担が発生するか把握しておくのがおすすめです。

 

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本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。専門家監修のもと慎重に執筆を行っておりますが、万が一記事内容に誤りがあり読者に損害が生じた場合でも当法人は一切責任を負いません。

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