介護サービスを受けるには「申請」が必須
……A.まずは申請。要介護認定を受けましょう
介護保険のサービスを受けるためには申請が必要です。65歳以上になると「介護保険被保険者証」が送られてきますが、医療保険証と違って、これを見せても介護を受けられるわけではありません。
手続きは、本人(親)が住んでいる市区町村の窓口や地域包括支援センターなどで。家族がかわりに申請することもできます。その後、本人の自宅(入院中は病院) に認定調査員が来て聞き取り調査を行います。その結果と主治医の意見書をもとに、要介護度や要支援度が決まるのです。
認定区分によって使えるサービスが違うので、不服の場合には「区分変更申請」を市区町村に提出しましょう。再度認定審査を受けることができます。
介護保険の申請&利用わが家の場合【アンケートより】
■1ヵ月の介護休業は「ありがたかった」
実家は地方、私は東京で仕事をしているので、1ヵ月の介護休業を取得して実家に戻り、その間に要介護認定を進めた。
実際にやってみて、かかりつけ医とのやりとり、認定調査の立ち会い、認定がおりてからの契約など、認知機能があやしくなった母ひとりではとても不可能だったことを実感。そのつど通っていたら私が精神的に参っていたかも。自治体の配食サービスやシルバー人材センターの生活支援の手続きもできたので、1ヵ月の休みは有意義だった。
〔とんちゃんさん/58歳〕
■ヘルパーを頼まず「老々介護」…介護保険を使いこなせばよかった
老老介護の両親。父が要介護認定を受けたあともヘルバーさんを頼むことをせず、母がずっと在宅介護をしていた。やせていても男の人は体が重く、日々の介護や通院の付き添いも大変だったと思う。
その後、父は脳梗塞を患い、入院して亡くなったが、介護保険を使いこなせていれば入院よりもよい方法があったのではないかと悔いが残る。
〔アマミさん/59歳〕