■掃除も散歩も「サービス外」と言われたが…
認知症の義母の要介護認定がおりたとき、いちばんお願いしたかったのはトイレや居間のそうじだった。しかし義父と同居していたため「共有スペ—スはそうじできない」と言われ、あきらめた。
徘徊ぎみの義母の散歩に付き添ってほしかったが、それもサービスにはないと言われ、なんとか「買い物介助」と名目でやってもらった。病院での付き添いもサービス外だと言われ、通院のたびに私が新幹線で駆けつけたが、自費のサービスでやってもらえることをあとで知った。
いま思えば、義父も胃がんで動けなかったのだから、一緒に要介護認定を受ければよかったのだ。知らないと本当に損をする。
〔Kさん/49歳〕
■80歳を過ぎた父が「嫉妬」でイライラ
母のリハビリのために理学療法士(男性)が週1回訪問してくれたが、そのつど父が不機嫌になりイライラする。なぜかわからず困り果てたが、「もしや」と思い、女性の理学療法士にチェンジしてもらったらすぐに落ち着いた。
人は80歳を過ぎても嫉妬するのだ。人間の心の複雑さを目の当たりにして驚いた。
〔N・Kさん/61歳〕
■「保育園みたい」…デイサービスを嫌がる母
歩行困難になった義母に週3回デイサービスに行ってもらっているが、「保育園のよう」「老人ばかり」と毎回イヤがる。義母には「安全に入浴してもらい、リハビリをすることが目的」だと理解してもらい、なんとか行ってもらっている状態。
デイサービスの活動内容そのものも、大人としての尊厳を守るものであってほしいと思う。
〔うめあんずさん/55歳〕
上大岡 トメ
イラストレーター
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