出資額の96%「損金計上」可能…“短期間に儲けすぎた社長”が「納税地獄」から逃れる裏ワザ【税理士が解説】

出資額の96%「損金計上」可能…“短期間に儲けすぎた社長”が「納税地獄」から逃れる裏ワザ【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

贅沢な悩みではありますが、経営者や個人事業主のなかには「予想外に利益がでてしまった」ことで、決算対策(税金対策)に頭を悩ませる人も少なくありません。こうしたなか、出資した額の96%を損金計上できる“節税の裏ワザ”が存在すると、税理士法人グランサーズの共同代表で税理士・公認会計士の黒瀧泰介氏はいいます。詳しくみていきましょう。

2.直接保有型オペレーティングリース

黒「もう1つ紹介するのは、最近注目されているのが「直接保有型」といわれるものです。具体的には、ヘリコプターや小型航空機のオペレーティングリースです」

 

――なぜ注目されているのでしょうか。

 

黒「機体によっては初年度に100%損金にすることが可能であることや、個人でも節税メリットがあるという2点が大きなメリットです」

 

――100%損金ですか。

 

黒「はい。先ほどの航空機などのオペレーティングリースの場合ですと、初年度に損金にできるのは出資額の70~80%ということが多く、また活用できるのは法人のみです。しかし、こちらのヘリコプターのオペリにはまた違った需要があるといわれています」

 

――なるほど。では、まず詳しい仕組みについて教えてください。

 

黒「投資の対象となるのはヘリコプターや小型ターボプロップ機などです。これらは、救急搬送を行うドクターヘリであったり、山火事等の消火活動をするものなど、主に緊急時に現場で活躍しています。

 

[図表4]直接保有型オペレーティングリースの仕組み

 

 

仕組みとしては、先述したように主に「直接保有型」という形態を取ります。先ほどの匿名組合型に比べるとシンプルで、投資家自身が機体の所有者となり、仲介会社を通して運航会社にリースし、リース料を受け取ります」

 

――たしかにシンプルですね。価格・リース期間はどのくらいですか?

 

黒「直接保有できる小型航空機の価格帯は3億~7億円ほどですが、共有持分としては5,000万円以上から投資することが可能です。リース期間については、直接保有型の場合3年~7年で、平均すると5年程度です」

 

3億円以上の機体でも、共有持分で数千万円から投資可能

――直接保有型オペレーティングリースの具体例をご紹介いただけますか?

 

黒「はい。それではA社の案件例をみていきましょう。

 

【小型航空機オペレーティングリース組成例(A社)】

・リース先……北米の医療搬送会社
・機体……医療搬送用ヘリコプター
・償却期間……12ヵ月(定率法)
・リース期間……60ヵ月(5年)
・投資金額……300万ドル

 

リース先は北米の医療搬送会社で、購入する機体は医療搬送用ヘリコプターです。償却期間は12ヵ月となっていますが、これは定率法が前提です。リース期間は60ヶ月(5年)、投資金額は300万ドルになっています」

 

――なるほど。3億円以上の機体ですが、共有持分で数千万円から投資できるわけですね。さらに12ヵ月償却ということは、つまり1年で経費に落とせるってことですか。

 

黒「そのとおりです」

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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