2.直接保有型オペレーティングリース
黒「もう1つ紹介するのは、最近注目されているのが「直接保有型」といわれるものです。具体的には、ヘリコプターや小型航空機のオペレーティングリースです」
――なぜ注目されているのでしょうか。
黒「機体によっては初年度に100%損金にすることが可能であることや、個人でも節税メリットがあるという2点が大きなメリットです」
――100%損金ですか。
黒「はい。先ほどの航空機などのオペレーティングリースの場合ですと、初年度に損金にできるのは出資額の70~80%ということが多く、また活用できるのは法人のみです。しかし、こちらのヘリコプターのオペリにはまた違った需要があるといわれています」
――なるほど。では、まず詳しい仕組みについて教えてください。
黒「投資の対象となるのはヘリコプターや小型ターボプロップ機などです。これらは、救急搬送を行うドクターヘリであったり、山火事等の消火活動をするものなど、主に緊急時に現場で活躍しています。
仕組みとしては、先述したように主に「直接保有型」という形態を取ります。先ほどの匿名組合型に比べるとシンプルで、投資家自身が機体の所有者となり、仲介会社を通して運航会社にリースし、リース料を受け取ります」
――たしかにシンプルですね。価格・リース期間はどのくらいですか?
黒「直接保有できる小型航空機の価格帯は3億~7億円ほどですが、共有持分としては5,000万円以上から投資することが可能です。リース期間については、直接保有型の場合3年~7年で、平均すると5年程度です」
3億円以上の機体でも、共有持分で数千万円から投資可能
――直接保有型オペレーティングリースの具体例をご紹介いただけますか?
黒「はい。それではA社の案件例をみていきましょう。
【小型航空機オペレーティングリース組成例(A社)】
・リース先……北米の医療搬送会社
・機体……医療搬送用ヘリコプター
・償却期間……12ヵ月(定率法)
・リース期間……60ヵ月(5年)
・投資金額……300万ドル
リース先は北米の医療搬送会社で、購入する機体は医療搬送用ヘリコプターです。償却期間は12ヵ月となっていますが、これは定率法が前提です。リース期間は60ヶ月(5年)、投資金額は300万ドルになっています」
――なるほど。3億円以上の機体ですが、共有持分で数千万円から投資できるわけですね。さらに12ヵ月償却ということは、つまり1年で経費に落とせるってことですか。
黒「そのとおりです」
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