前回に引き続き、バランスの良い食事を摂るために覚えておくべき言葉、「まごわやさしいこ」について紹介します。今回は、「や」の食材について見ていきましょう。

緑黄色野菜と淡色野菜を組み合わせて摂ることが大事

「や」は野菜です。野菜は大きく緑黄色野菜と淡食野菜に分けられます。

 

ニンジンやホウレンソウ、小松菜、春菊、ピーマン、カボチャ、ニラ、ブロッコリー、トマトといった色の濃い野菜は、抗酸化ビタミンといわれるビタミンA(ベータカロテン)、C、Eや、カルシウム、鉄といった栄養が豊富です。

 

キャベツやレタス、白菜、キュウリ、ナス、長ネギ、玉ネギ、大根、カブ、レンコン、ゴボウなどの淡色野菜は、ビタミンCやカリウム、食物繊維などを豊富に含んでいます。

 

これらを組み合わせて、できるだけ多くの種類の野菜をとりましょう。

 

[図表]栄養成分の多い野菜ランキング

《注》順位は主な野菜の順位。含有量は可食部100g当たり。資料:科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」より作成
順位は主な野菜の順位。含有量は可食部100g当たり。
資料:科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」より作成。

理想的な摂取量は、生野菜なら「両手に3杯」

野菜を1日にどれくらい食べればいいかも気になるところです。厚生労働省の「健康日本21」では1日の野菜の摂取量として、350グラムを目標にしています。

 

これは生野菜の状態では両手に3杯(加熱した状態で両手に1.5杯)という結構な量になりますから、朝昼晩の3食で、炒め物や汁物の具、煮物、蒸し野菜、和え物など、いろいろな調理でしっかり野菜をとるようにしたいものです。

 

葉野菜やアクの少ない野菜は生で食べると、野菜のなかの酵素をそのまま摂取できます。刻みキャベツやレタス、キュウリのサラダなど、生野菜を一品加えるのもおすすめです。

 

また野菜は食物繊維が豊富で、ゴボウやレンコンなどの根菜類をはじめ、噛み応えのあるものがたくさんあります。メニューに野菜を増やせばそれだけしっかり「噛む」習慣ができ、脳の働きも活性化されます。

本連載は、2015年11月26日刊行の書籍『学力は「食育」でつくられる。』から抜粋したものです。記載内容は予防医学の観点からの見解、研究の報告であり、治療法などの効能効果や安全性を保証するものではございません。

学力は「食育」でつくられる。

学力は「食育」でつくられる。

池上 公介

幻冬舎メディアコンサルティング

勉強は「基礎が大事」と言われます。基礎がきちんとしていなければ、その上にいくら知識を積み上げても結局崩れてしまいます。同様に、学習に取り組む意欲や自己を律する自制心、困難に負けずに学び続ける気力・体力も大切です…

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