(※写真はイメージです/PIXTA)

証券会社に勤める36歳のAさんは、結婚を機に、思い切って港区の2LDKマンションに引っ越しました。「憧れの港区暮らし」で新婚生活を満喫していたAさん夫妻でしたが、気づけば「家庭崩壊の危機」に陥っていたそうです。いったいなにがあったのか、牧野FP事務所の牧野CFPが解説します。

「ライフプラン」の作成で破産危機解消へ

A夫妻は、夫婦での話し合いをおざなりにして、慌ただしく新婚生活をスタートさせていました。そこで、この2年間の生活を踏まえ、次の3点を盛り込んで生活していけば、破産の危機を解消することができるでしょう。

 

1.ライフプランを作る
2.「賃貸」か「持ち家」かを決める
3.子どもの将来について話し合う

 

1. ライフプランを作る

A夫妻は、これからの家庭の行動計画表(ライフイベント)を具体的に定められていませんでした。これが決まっていないと、生涯の家計収支や貯蓄額を把握するキャッシュフロー表を作ることもできません。そこで、まずこれらを表にした「ライフプラン」を作成し、家計の軸を定めていくといいでしょう。

 

ライフプラン作成後は、そのプランを実行するための予算を立てます。理想のライフイベントを実行に移すためには、計画的な資産形成が大切です。

 

2.「賃貸」か「持ち家」かを決める

上記のライフプランを作成する際には、生涯賃貸住宅で暮らすか、持ち家を所有するかも決めておきます。

 

もし、住宅を購入するのであれば、住宅ローンの返済を現役のうちに終えられるよう、早急に計画を立てて実行することが重要になってきます。

 

3.子どもの将来について話し合う

子どもの進路は1人だけでなく、夫婦で考えることが大切です。

 

たしかに、子どもが自分で描いた夢を実現させようとそれをサポートすることは、親の努めでありまた喜びです。ただし、子ども自身で決めることのできない幼いあいだは、親が子どもと家計双方と折り合いをつけ、道筋を立ててあげることが必要になってきます。

 

また、弟や妹をと考えるのであれば、それもライフプランに盛り込んでおくといいでしょう。

 

話し合いで「気づいた」2人

FPと話すなかで、Aさんが実はBさんと結婚する際「一緒になれる!」と舞い上がっていまの部屋を借りたことや、Bさんが最近わが子の理想の進路について母親に話したところ「そんなお金どこにあるの」と言われハッとしたといったエピソードが判明。

 

そして最後には、「なにも、無理していまのマンションに住まなくていいんだ」と思わず夫婦同時にこぼし、笑ってしまったのでした。

 

 

牧野 寿和

牧野FP事務所合同会社

代表社員

 

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