「デザイナー職の複業」は近年ますます需要大
デザイナーの複業もエンジニアと同様に以前から人気の職種です。単発でのデザイン業務などタスクを切り出しやすい案件も多くあるのが特徴です。
WEBや空間、誌面でのデザインなど多岐にわたるデザイナー職ですが、近年ではWEBデザインのニーズが特に高く、複業案件も増えています。
WEBサービスのUI・UXデザイン、サービスページのデザイン、グラフィックデザインなど複業先が求めるデザインを自身のスキルを活かし、形にしていく複業になります。多くがオンラインで完結することができるため、全国どこにいても複業をすることが可能です。最近ではTikTokやYouTubeなどの動画撮影や動画編集などを自身のカメラや編集ソフトを活用して行う複業も増えています。
マーケティング手法の多様化やITサービスが増えたことにより、デザインでの差別化が必要とされている背景から、デザイナーの複業ニーズはさらに高まっています。
中長期から単発まで、関わり方はさまざま
複業として中長期的に企業のデザイン業務に関わるケースも多くあります。企業のデザインコンセプトを策定したり、常日頃から発生するデザインの成果物のクオリティに責任を持ちながらデザインを管理したりするような複業もあります。
責任のあるポジションで複業をすることできっとやりがいのある仕事になるでしょう。
また単発でデザインを作成する複業も非常に人気です。例えば、営業資料のデザインやランディングページのデザイン、広告で使用するバナーや記事などに必要なサムネイルの作成など、複業だからこそできる仕事が多くあります。
複業で「別ジャンルのデザイン」に挑戦するメリット
フリーランスデザイナーとして独立を目指す人やデザイン事務所の設立を目指す人には本業以外での実績作りとしての複業がオススメです。独立するしないにかかわらず、今の本業とは別ジャンルや別業界のデザインに挑戦してみるのも価値を高めるために非常に有効です。
例えば、本業でITベンチャー企業のデザイナーをしている場合、地方のメーカーなど異なるジャンルの企業でデザイナーの経験を積むことで汎用的かつ再現性のあるデザインスキルを身につけることができます。他にも、自治体などの行政のデザイン案件で実績を積むことで仕事の幅が広がり信用力も獲得できるでしょう。
独学でデザインを学ぶケースも多いと思いますが、間違いなく複業でのデザイン経験は有効です。個展などを開くために自己完結でアウトプットを出し続けるなどの目的でない限りは、ビジネスでのデザイン経験を積むことで、ビジネスで必要とされるデザインとは何なのか、今足りていない観点は何なのかを知ることができるでしょう。
デザイナー職の複業の働き方
報酬は、デザインの成果物の納品ベースでの成果報酬で支払われるケースが一般的です。単発ではない中長期的かつ継続的な案件であれば、時給や月額固定のケースもあるため、案件やミッションに応じて報酬形態を調整することが必要でしょう。
関わり方としてはオンラインが多いです。デザインの成果物を出すことがベースであるため、休日など時間や場所を選ばない働き方ができる点はメリットかもしれません。
企業だけでなく、学校や自治体からの依頼も。活躍の場が拡大中
近年ニーズが高まってきているデザイナーの複業として、自治体による広報誌のデザインやリニューアル、学校のパンフレットのデザイン、スポーツチームのSNS発信におけるデザインコンセプト設計や動画編集など、企業以外からもデザイナーの複業ニーズが高まっています。
幅広い団体やジャンルでデザインの必要性と重要性が高まったことによってデザイナーの複業での活躍場所が広がっています。
大林 尚朝
複業エバンジェリスト
株式会社Another works 代表取締役
1992年生まれ、大分県出身。早稲田大学法学部卒業。
2015年、パソナグループ入社。顧問やフリーランスなど業務委託人材紹介の新規事業に従事。年間最優秀賞など多数受賞。2018年、株式会社ビズリーチ(現.ビジョナル株式会社)入社。M&Aプラットフォームの事業立ち上げを行う。
2019年、株式会社Another works創業。複業したい個人と企業や自治体を繋ぐ、成功報酬無料の総合型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を開発・運営。創業4年で累計1,000社以上が導入、50,000名以上が登録、70自治体以上と複業での地域活性に係る連携協定を締結、テレビや新聞など400件以上の掲載実績を誇る。
複業、経営・組織戦略、キャリア構築、地域活性をテーマに発信し、行政や教育機関をはじめ100件以上に登壇、「日本経済新聞」など多数のメディアでも取り上げられている。