5人未満、10人以上…人数に合わせて効果的な手法を
ここではチームの人数に合わせたマネジメント手法を紹介していきます。
5人未満の場合
5人未満の少人数チームの場合は、シナジー効果を生み出すというよりは、個人のパフォーマンスを最大限発揮させる方向性でマネジメントすべきだと考えられます。そのため、役割を分担させる場合は、専門性を追求するのがいいでしょう。
たとえば「お金のことであればあの人、法律のことであればこの人」というように、役割が明確になっていれば、コミュニケーションの無駄が省かれます。
それに加えて、ルールを設けすぎないようにしましょう。ルールを設定しすぎると個人の判断で業務を遂行できなくなるので、個人の生産性が大きく減少します。ただし、責任の所在だけは明確にしましょう。そうでないと、チームとしてのまとまりが保てません。
また、5人未満の少人数チームは柔軟性があるため、新規事業立ち上げなどのクリエイティブな領域を任せやすい特徴があります。そのため、マネジメント能力に優れた管理職というよりは、現場志向のリーダーを設置するのが適しているかもしれません。
5人以上10人未満の場合
5人以上10人未満のチームになると、しっかりマネジメントしないと崩壊してしまう可能性があります。
先ほど紹介した5人未満のチームは、全体会議を実施しても全員の意見がしっかり反映されるでしょう。しかし5人以上のチームになると、全体会議を実施しても意見がスムーズに反映されない可能性があります。そのため、メンバーのあいだを取り持つ役割が必要となり、それが管理職の役割の1つとなるのです。
また、5人以上のチームになると、責任の所在や役割分担が曖昧になってしまう可能性があります。そのため、リーダーがしっかりマネジメントして、問題が発生した瞬間に対応する必要があるでしょう。
くわえて、メンバーによって能力の差が生じてしまう可能性があります。ビジネスでは「20対60対20の法則」があり、組織の中の20%が優秀、60%が普通、残りの20%がぶら下がりになる傾向があるとされています。
つまり、ほぼ必ず、生産性の低い従業員が発生するのです。これに対してどのように対処するかが管理職のポイントとなります。
10人以上の場合
10人以上のチームの場合、マネジメントは必要不可欠なうえ、就業規則で明確なルールを設ける必要があるといえます。規模が大きくなればなるほど、従業員の能力差や価値観の違いが生まれるためです。
また、モチベーションにも差が出てくる頃合いでしょう。チームのビジョンを達成したいという気持ちの従業員もいれば、自身のキャリアのために所属している従業員もいます。
そして、はじめに述べたように10人以上のチームは、1人の管理職がカバーできる範囲ではありません。管理職を増やすか、チームを分割させる必要が出てきます。管理職を増やす場合は、新たに採用して従業員を増やすだけでなく、部下の1人をリーダーに昇格させるという選択肢もあるでしょう。
どちらにせよ10人以上のチームになると、管理職は管理業務を徹底する必要が出てくるのは間違いありません。
まとめ
それでは本記事をまとめていきます。
・適正人数をオーバーしたら、権限を譲渡したり、DXを導入したりするべき
・チームの人数によってマネジメントのやり方が違ってくる
どんなに大きな組織でも、必ずチームによってある程度分散されているかと思います。それは、マネジメントの適正人数が存在しているためです。
1人の管理職が抱えられる部下の人数は5〜8名まで。
これを認識しておけば、チーム構造による生産性低下を防げるかもしれません。ぜひ活用してみてください。
株式会社識学
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