(※画像はイメージです/PIXTA)

少子高齢化、低賃金。こうした問題を解決するべく、国や大企業がフォーカスを充てるのは、若手と呼ばれる人々、結婚適齢期に当てはまる人たちだ。一方、就職難を経て、これまで懸命に生き抜いてきた40~50代の氷河期世代は、蔑ろに…。実態を詳しく見ていこう。

非正規40代・未来の孤独老人まっしぐら…

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こうした氷河期世代であるいまの40~50代は、自身が結婚適齢期だったときには低収入で、結婚など考えられず、いまや「生涯未婚」候補としてカウントされている人も多い。

 

現状の高齢者の独身世帯も増えている。以下のデータをご覧いただきたい。

 

【高齢者単独世帯数の推移】

1980年:881,494世帯

1985年:1,180,723世帯(133.9%)

1990年:1,623,433世帯(137.5%)

1995年:2,202,160世帯(135.6%)

2000年:3,032,140世帯(137.7%)

2005年:3,864,778世帯(127.5%)

2010年:4,790,768世帯(124.0%)

2015年:5,927,686世帯(123.7%)

2020年:6,716,806世帯(113.3%)

 

出所:総務省統計局『国勢調査』より

※(かっこ)内は前回調査からの増加率

 

年齢別に詳しくみていくと、「65~69歳」が133万1,095世帯、「70~74歳」157万8,003世帯、「75~79歳」131万4,415世帯、「80~84歳」115万8,972世帯、「85歳以上」が133万4,321世帯だ。5年前と比べると、「85歳以上世帯」が139.9%増となっている。全体的に見ても、その数は順調に増えていることが分かるだろう。

 

今後、高齢者となっていく世代の未婚率はどうだろうか。

 

『令和4年版 少子化社会対策白書3 婚姻・出産の状況』における国勢調査によると、39歳以下の未婚割合は男性の「35~39歳」で34.5%、「40~44歳」29.1%、「45~49歳」で27.2%となっている。

 

一方、女性は「35~39歳」が23.6%、「30~34歳」35.2%、「40~44歳」19.4%、「45~49歳」は17.6%が未婚者という結果だ。

 

これは、40代では男性のじつに4人に1人以上、女性の6人に1人以上が未婚であることを示している。さらに2019年に発表された「国立社会保障・人口問題研究所」のデータによると、30代後半の初婚率は10%、40代前半では3%という結果に。つまり、40代の時点で結婚していない人は、そこから“おひとり様高齢者”を免れることはかなり難しいということになる。

 

多様化する時代において、「あえて結婚を選択しない」という生き方を選ぶ人も増えてきたが、上述した氷河期世代の過酷な状況下において、「あえて」ではなく「したくても結婚できなかった」という人も多いだろう。

 

厳しい時代を懸命に生き、日本を支えてきた氷河期世代。彼らにフォーカスした政策も、国を主動にどんどんと打ち出していってくれることを切に願う──。

 

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