仮面浪人生活の成功と失敗を経験
■仮面浪人を考えている方へ
皆さんは仮面浪人をしている人に会ったことがありますか? おそらく、大人数の大学に通っている人でない限りはほぼ会ったことはないでしょう。
でも、私は至るところにいると思っています。なぜなら、人に言うのがはばかられる身分のため、隠れてやっている人が大多数であるはずだからです。
だからここでは、楽しそうに大学生活を送っている周囲に流されず、友人にカミングアウトもできない中で孤独に高みを目指している仮面浪人の方に、経験者としてメッセージを送りたいと思います。
まず、前提として申し上げますと、仮面浪人は純粋浪人に比べると世間体的には決して悪いものではありません。現在大学に通っているかどうかはおいておいて、籍はあるわけなので、美容院での会話で気まずい思いをしなくて済みますし、親戚に現在の立場を聞かれても堂々と大学生と答えられます。人間関係の悩みは純粋浪人よりは少ないでしょう。
それでも、大学というコミュニティの中で、一人黙々と作業に励まなければならない孤独さは純粋浪人をしのぎます。予備校に通う浪人であれば、共通の目的を持つ者が集まるので友達もできやすいですし、お互いの悩みもすんなりと共有しやすいですが、仮面浪人は悩んでいても友達に気後れして相談できません。
今現在、大学を楽しんでいる人たちにはなかなか自分の苦悩や悔しさなどを心の底からは共感してもらえません。基本的にはひとりぼっちで戦わなければならないのです。
さらに単位を取らなければならないという負荷もあります。
これも協力してくれる友人を見つけて効率よくこなさなければ、勉強の邪魔になってしまいますし、単位取得を放棄して受験勉強に専念すると、失敗して大学に残留するときに留年がほぼ確定します。仮面浪人はリスクだらけです。
私も4年仮面浪人を経験しました。この4年を振り返ると、先の2年は成功でしたが、後の2年は失敗したと思います。
最初の大学では、たまたま前の席に座っていた仮面浪人希望者と友達になれたのが奏功しました。ずっと一緒に図書館やカフェで受験勉強や単位取得のための勉強をしていましたし、講義の最前列で内職していたのを講師に怒られて一緒に追い出されたこともあります。
こうした思い出は10年以上経っても色あせず残っていますが、友人の存在があったからこそ、2年で劇的に学力を伸ばすことができ、編入学することができました。
ですが、後の大学でそうした友達はできませんでした。さらに単位も124単位中半分の62単位を2年で取らなければならず、就職活動も並行して行わなければならないという過酷な状況が、学力の向上を妨げました。
実際に仮面浪人生活の成功例と失敗例を経験した自分だからこそ、皆さんに伝えられることがあると信じて、今この文章を書いています。
あなたの孤独は、私もかつて経験していたものです。だからこそ、仮面浪人という選択をしている皆さんはとても勇敢な挑戦者たちですし、尊敬してやみません。誰からも言われないならば、私が言います。
濱井 正吾
9浪はまい
【Jグランドの人気WEBセミナー】
税理士登壇!不動産投資による相続税対策のポイントとは?
<フルローン可>「新築マンション」×「相続税圧縮」を徹底解説
↓コチラも読まれています
ハーバード大学が運用で大成功!「オルタナティブ投資」は何が凄いのか
富裕層向け「J-ARC」新築RC造マンションが高い資産価値を維持する理由