教育熱心な親を持つ「良家の子供」の「重大な欠陥」…極端に勉強ができなくなった恐ろしいワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

村山和世氏の著書『わが子を不登校・引きこもりにしないための十ヵ条』より一部を抜粋しお届けしていく本連載。今回見ていくのは、家系に絢爛とした歴史上の人物や現存の有名人のいるBさん。自分の子供も“立派な”人物に育てようと、長男(B介くん)の発達に神経を過剰に尖らせ、少しでも危険なことをしようとすれば「B介ちゃんダメ!」と禁止してきた。その結果…。

考えないようになるクセ

B介くん(長男)は、小学校に入学した段階で、すでに極端に学力不振であった。

 

Bさんは教育熱心なので知育については、たいへん努力していた。だから、B介くんは小学校に入るまでは普通に話をするし、全く遊べないわけでもないので、幼稚園時代には、「おとなしい」「目立たない」「男の子の割には走り回らない子」というふうに、周囲から見られているだけだった。

 

しかし、実は、その子には重大な欠陥があったのである。

 

母親に行動を強制されたり、規制されたりすることが多いために、「考えない」というよりも、「考えられない」「考えないようになる」というようなクセが、強烈についてしまっていたのだ。

 

そういう心のクセが強烈についてしまうと、勉強ができなくなるのが当然である。

 

なぜなら、私たちは学習とは、主に「覚える事」が主体と思いやすいが、実は、人間は理解できないことは覚えられないのである。

 

算数の簡単な足し算にしても、まず「数字の並び方」「一つずつふえるということ」などが分かっていないとできないのである。易しい漢字にしても、その読み方や意味が分かっていて、はじめて正確に覚えられるのだ。

 

そして、さらに自分が考えて取り込んだ事や、覚えたことに「自信」がないと、それを表現する事(答を書くこと)や、次の段階に進んでさらに知識を取り込もうとするエネルギーを出す事ができないのである。

 

「自信がある人」というのは、成人の場合何かをやりとげられた人である。社会的に認められたら自信のある人になるということではない。社会的に評価されていても、内奥は、「不安で、不安で…」という人も少なくない。

 

例えば、主婦が育児や家事に努力して目標をやりとげたとは言え、世の中は、あまり高い評価は与えないかもしれない。しかし、「自信がある」「なし」は、その人の心の問題だから、他者の評価とは関係なしに、意志的に生きて自分に満足するなら、その人は、とても自信のある人になれるのである。

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    本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『わが子を不登校・引きこもりにしないための十ヵ条』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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