(※写真はイメージです/PIXTA)

優秀な人材の途中辞退を避けるためには、「面接とは相互理解を深めるための場」という基本姿勢を改めて持つことです。人事コンサルタントの曽和利光氏が著書『人材の適切な見極めと獲得を成功させる 採用面接100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

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どんな仕事でも得られるものは似ている

■入社後を見すえて選考の場でできることは?

 

自社への適応の仕方は、それぞれの職場や仕事によって異なるでしょう。しかし、理想の形は「まずはなんでもやってみよう」という状態になること、つまり「アンラーニング」ともリンクしますが「キャリア志向のリセット」です。どのような流れで導けばよいかについて、プロセスの例を説明します。

 

最初にやるべきことは、会社の中の様々な仕事について、「魅力度」を均質化することです。仕事には、実態は異なっていても「花形」「裏方」といった魅力の見え方に差ができてしまいやすいです。その点を踏まえ、採用担当者はどの仕事に人気があり、どの仕事に人気がないかについて、まず知る必要があります。

 

そのうえで次にすべきことは、「人気のある仕事」の「幻想」や、「人気のない仕事」の「偏見」を取り除くことです。「人気のある仕事」においては、「どんな大変なことがあるのか」「苦労やつらいことは何か」などにフォーカスして情報提供することで、単なるイメージで希望する候補者を遠ざけることになります。

 

逆に「人気のない仕事」は、「どんな喜びがあるのか」「何が身につくのか」などにフォーカスして情報提供することで、候補者の「食わず嫌い」が極力少なくなるようにします。

 

また、仕事を「抽象化」することで、「社内のどんな仕事も理念は一緒」と理解してもらうことも必要です。

 

例えば、マーケティングの仕事は「知的で面白い」、人事の仕事は「ルーチンでつまらない」と思っている人がいるとします。

 

しかし、どちらの仕事も仕事のプロセスを抽象的に見れば、「問題発見」⇒「原因分析」⇒「対策立案」⇒「導入実施」⇒「試行錯誤」⇒「成果創出」という流れは一緒です。

 

「身につく力も、得られる面白味も似ているのだ」と丁寧に説明することで、どちらの仕事もポジティブに捉えやすくなります。

 

仕事情報がインプットできたら、次は実例を見せます。「人気のない仕事」で活躍する社員に、例えば「最初は希望ではなかった」⇒「取り組んでみるとだんだん面白さがわかってきた」⇒「今はこの仕事ができたことはラッキーだったと思う」というようなストーリーを語ってもらいます。

 

特に重要なのは、「どんな仕事でも得られるものは似ている」のを理解してもらうことと、「最初は不本意でも、やってみると違う世界が見えてきた」という実例を認識してもらうことです。

 

以上、キャリア志向のリセットについて述べました。入社後の仕事を、自分のキャリア観や価値観に紐付けて、意義あるものとしてモチベーション高く取り組めるようになるためには、固定化されてしまったキャリアデザインを、面接などの採用選考を通じてリセットできるようにサポートすることが重要です。

 

ポイント
・採用前にキャリアに関する先入観をリセットした状態へ促す。
・リセットは「魅力の均質化」「キャリア事例」から働きかける。

 

曽和 利光

株式会社人材研究所 代表取締役社長

 

 

※本連載は、曽和利光氏の著書『採用面接100の法則』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

採用面接100の法則

採用面接100の法則

曽和 利光

日本能率協会マネジメントセンター

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