「教育訓練給付制度」とは
生徒:学び直すなら、学校へ通ったり、講座を受ける必要があるからお金がかかりますよね。老後資金はできれば減らしたくないのですが……。
先生:そこで、活用してほしいのは、「教育訓練給付制度」です。この制度は、国が人生100年時代を見据えて手に職となるスキルを身につけたい、新しいキャリアを習得したい人をサポートするもので、雇用保険の被保険者(離職後1年以内まで)が利用できます。
給付の条件は、対象となる講座を受講し、資格を取得するなどで、受講費用の一定割合を給付してくれるというものです。支給額は受講する講座内容によって異なります([図表2]参照)。
対象となる教育訓練は約1万4,000講座。オンラインや夜間、土日に受講できるものもあります。
たとえば、「社会福祉士」の資格取得講座の場合、「専門実践教育訓練給付」を受けられます。給付額は、受講修了後、資格を取得し就職が決まると、最大年56万円(受講費用の70%)。
「専門実践教育訓練給付」と、「特定一般教育訓練給付」は、受講開始の1カ月前まで、「一般教育訓練給付」は修了日翌日から1カ月以内に手続きが必要になります。
受給資格の有無や給付条件、手続きについては、居住地のハローワークで確認するようにしてください。
生徒:失業中でなく、在職中でもいいんですね。資格が取れて、給付も受けられるなんて、一石二鳥の制度ですね。
和泉 昭子
生活経済ジャーナリスト/ファイナンシャル・プランナー/人財開発コンサルタント