(※写真はイメージです/PIXTA)

部下に遅刻が増えた、仕事でミスが増えたなど「いつもと違う」様子があれば、相談など適切な対応が必要です。部下が相談しやすい環境を作り、部下からの相談などに対応できるようにしておきましょう。産業医の富田崇由氏がコストゼロからできる健康経営について解説します。

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メンタルヘルスの4つのケア

健康な職場づくりとは、みんなが安心して気持ちよく仕事をできる職場、社員が疲労やストレスを感じることが少なく、いきいきと働ける職場をつくることです。専門家がいないとできない特別なことだと思わずいろいろな視点から自分たちの職場でできる取り組みを考えてみてください。

 

▶労働衛生教育①研修や講習で、社員のヘルス・リテラシーを高める

産業保健の5管理の4つ目が労働衛生教育(労働安全衛生教育)です。これは社員が労働災害や健康障害を予防し、心身の健康を守りながらいきいきと働くことができるように、会社が教育を行うことです。

 

具体的な取り組みとしては、安全講習や研修、健康セミナーなどを実施するケースが多いです。定期的に行う衛生委員会や、職場懇談会を教育の機会に充てる例もよくあります。

 

労働安全衛生法に基づく労働安全衛生教育には次の6つがあります。

 

①雇入れ時の教育
②作業内容変更時の教育
③特別の危険有害業務従事者への教育(=特別教育)
④職長などへの教育
⑤危険有害業務従事者への教育
⑥安全衛生水準向上のための教育

 

労働衛生教育をする対象でいうと新規入職者や有害物質や危険物を扱う社員など特定の社員を対象にしたものと、社員全体に向けた教育、そして管理職など部下を管理する社員を対象にした教育があります。

 

一般社員を対象にした労働衛生教育でも、講習・研修の内容はさまざまなテーマが考えられます。定期健診を受けたあとなら、健診結果の見方や数値改善に役立つ健康的な食習慣、運動習慣を学ぶ講習も効果的です。社内の担当者だけで教育をするのが難しいときは、各地の労働局や地域産業保健センターなどに依頼し、産業医や保健師による講習・講話をお願いすることもできます。

 

また産業保健関係の団体では、労働衛生教育のための動画を無料で提供しているところもあります。中高年労働者向けの教育動画などもありますから、職場のニーズに合わせて社員教育を行っていくことができます。

 

▶労働衛生教育② メンタルヘルスの4つのケア

社員のメンタル不調が多い職場では労働衛生教育でメンタルヘルスケアの教育が必要です。職場でのメンタルヘルスケアには「4つのケア」があります。

 

・セルフケア

社員が自分のストレスの状態を知り、ストレスをため過ぎないように気をつけたり、職場で必要な支援を求めたりすることです。自分で自分の心の状態に気づいて早く対処をすることで、うつ病などのメンタル不調を未然に防止できます。

 

・ラインケア

各部署の管理職によるメンタルヘルスケアです。管理職や上司が部下の心の状態に気づいて、早期に相談を行ったり、職場環境、業務内容の改善に取り組んだりすることでメンタル不調の発症・悪化を予防します。

 

・事業場内産業保健スタッフ等によるケア

職場内の産業医や保健師、衛生管理者などが社員本人や管理者に対して支援を行うことで、メンタルヘルス対策の効果が上がります。

 

・事業場外資源によるケア

外部の専門機関や専門家に依頼し、メンタルヘルス対策の支援を受けることです。

 

産業医を選任していない小さな会社のメンタルヘルスケアでは、上司や管理職のラインによるケアがとても重要になります。部下に遅刻が増えた、仕事でミスが増えたなど「いつもと違う」様子があれば、外部資源の専門家に相談をするべきかもしれません。

 

本人に声を掛けるときはミスや遅刻を責めずに「体調を心配している」ことを伝えるようにします。メンタルヘルスの教育ではセルフケアやラインケアについて学べるサイトや動画なども多数あります。

 

体の健康もそうですが心の健康のためにも日頃から「何かあったときに相談しやすい」「気軽に声を掛けやすい」職場づくりを意識することが大切です。

 

次ページ職場のイザはためらわず救急車を呼ぶ

※本連載は、富田崇由氏の著書『コストゼロで作る小さな会社の健康な職場』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

コストゼロでつくる小さな会社の健康な職場

コストゼロでつくる小さな会社の健康な職場

富田 崇由

幻冬舎メディアコンサルティング

働く人の健康問題に注目が集まっていますが、組織として健康増進に取り組んでいる企業は多くありません。 「健康経営」や「従業員の健康づくり」は必ずしも産業医がいなければできないものではなく、小さな会社でもコストを掛…

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