(※画像はイメージです/PIXTA)

現在、「事業再構築補助金」の「第9次公募」が行われています(2023年3月24日(金)まで)。これは、コロナ禍の影響を受け業績が低下した中小企業が新たな取り組みを行うのを支援する公的な補助金です。前々回の「第7次公募」では採択率が50%を超えており、採択されやすい補助金といえます。本記事では、事業再構築補助金の概要について、6つの枠のそれぞれのポイントを中心にお伝えします。

事業再構築補助金とは

事業再構築補助金は、新型コロナウイルス禍の悪影響を受けている中小企業・中堅企業が、新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編等に挑戦することを支援する目的で設けられた補助金の制度です。

 

現在は2023年2月15日に開始された「第9次募集」の受付期間中です。

 

「通常枠」「大規模賃金引上枠」、「回復・再生応援枠」「最低賃金枠」「グリーン成長枠」「緊急対策枠」の6種類の枠が設定されています。

対象となる中小企業、中堅企業とは

事業再構築補助金の対象は、中小企業と中堅企業です。

 

◆中小企業

中小企業の要件は、中小企業基本法によって業種ごとに定められています。

 

【製造業その他】

・資本金・出資金の総額が3億円以下の会社 または

・常時使用する従業員の数が300人以下の会社・個人

 

【卸売業】

・資本金・出資金の総額が1億円以下の会社 または

・常時使用する従業員の数が100人以下の会社・個人

 

【小売業】

・資本金・出資金の総額が5千万円以下の会社 または

・常時使用する従業員の数が50人以下の会社・個人

 

【サービス業】

・資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社 または

・常時使用する従業員の数が100人以下の会社・個人

 

◆中堅企業

上記の中小企業の要件をみたさなくても、資本金が10万円未満であれば「中堅企業」として、事業再構築補助金の対象となります。

必須要件(例外あり)

事業再構築補助金には、原則としてすべての「枠」に共通して求められる3つの要件(必須要件)があります。

 

【必須要件】

1. 売上高の減少 ※「グリーン成長枠」「サプライチェーン強靭枠」を除く

2. 事業再構築計画の策定と取り組み

3. 事業計画の達成

 

◆必須要件1|売上高の減少

第一に、売上高の減少の要件です。これは、「グリーン成長枠」「緊急対策枠」以外の枠で要求されます。

 

2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は2020年1~3月)の同3か月の合計売上高より10%以上減少していることです。

 

◆必須要件2|事業再構築計画の策定と取り組み

第二に、事業計画を経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組むことが要求されます。

 

◆必須要件3|事業計画の達成

第三に、補助事業の終了後3~5年で付加価値額が年率3.0%(一部5.0%)以上増加すること、または従業員1人あたりの付加価値額が年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加することが要求されます。

事業再構築補助金のそれぞれの枠について

現在受付中の第9次公募(公募期間2023年1月16日(月)~2023年3月24日(金))においては、「通常枠」「大規模賃金引上枠」、「回復・再生応援枠」「最低賃金枠」「グリーン成長枠」「緊急対策枠」の6つの枠があります。

 

それぞれについて概要をお伝えします。

 

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