(※写真はイメージです/PIXTA)

現状、ブランディングに力を入れている日本のBtoB企業は少なく、まったく行っていない企業すらあります。しかし、BtoB企業こそいますぐブランディングを行うべきと、ブランディングストラテジストの角北裕樹氏はいいます。なぜなのでしょうか、みていきます。

日本のBtoB企業がブランディングを行うべき理由

結論からお伝えすると、BtoBブランディングのメリット・魅力は

 

1. 社員の求心力となり、事業活動に一貫性が生まれること

2. 市場競争力が高まること

3. ブランディング効果を得やすい、実感しやすいこと

 

この3点に集約することができます。では、ひとつずつ解説していきましょう。

 

1.社員の求心力となり、事業活動に一貫性が生まれる

これには日本固有のマーケット特性も大きく関係してきます。そもそも国内企業のうち約半数にあたる48.9%の企業が創業50年以上が経過。30年以上の企業まで含めるとその割合は約8割の78.9%にまで達し、歴史ある企業が多く独自性が強いマーケットです。

 

そもそも日本は100年企業が世界で最も多い国でもあり、よくいえば「耐久性が高いブランドが多いマーケット」ですが、悪くいえば「柔軟性がなく新陳代謝が悪いマーケット」ともいえるでしょう。

 

[図表1]国内企業の創業年数
(出所:YRK and 事業変革のヒントが見つかる Re/BRANDING magazineコラム)

 

この背景には、戦後の高度経済成長期のなかで人口増加に伴い成長してきた事実があるわけですが、歴史ある企業であればあるほどいままでのやり方に固執してしまうものです。

 

また、このコロナ禍を通して変革を志す企業が多いのも事実です。利益を生み出すために効率化を突き詰める一方で、「社員が自社ブランドに“自分ゴト感”を持たなくなった」「効率的なスキームに頼るがあまりの判断力の鈍化」などなど、コロナ禍に突入してから丸3年が経過し、変革の兆しが見えてきたなかでこのような悩みを抱える企業が増えてきているのも事実です。

 

ブランド戦略を構築するなかで自社の価値・強み・特徴をしっかりと見出し、その価値と連動する形で自社ブランドや企業のありたい姿を設計する。

 

そしてビジョンワードやクリエイティブをしっかりと定義付けすることによって、社員は自ら判断し、ビジョンに沿って商品企画やPR、プロモーションなどの一貫性を持ったブランディング活動(ブランディングにおける“ing”)ができるようになるのです。

 

ブランドに求心力が生まれ、社員自らが判断し活動に繋げていける。これがまず1点目のBtoBブランディングによってもたらされるメリットです。では2点目をみていきましょう。

 

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