資産がいくらから富裕層なのか?
本連載では、資産を殖やすことに重きを置いていきます。ただ漠然と「お金持ちになりたい!」というのではなく、資産1億円の富裕層を目指してみてください。「いきなり1億円はハードルが高いぞ?」というのであれば、まずは金融資産3000万円を目指しましょう。一般に、富裕層の定義は次のようにいわれています。
上流層資産……3000万円以上
準富裕層資産……5000万円以上
富裕層資産……1億円以上
超富裕層資産……5億円以上
人生ゲームのように楽しみながら、ゴールを資産1億円以上の「富裕層」に定めてみてください。余談ですが、日本国民全体の年収分布は次の通りです。
年収300万円以下……37%
年収300万円以上……59%
年収1000万円以上……3.6%
年収2500万円以上……0.3%
年収1億円以上……0.03%
大多数の方が年収1000万円未満というわけです。資産を作るために年収は多ければ多いに越したことはありませんが、大多数が分布する年収300万円以上1000万円未満でも十分可能ですので、ご安心ください。
ただし、考え方と生活をガラリと変える必要があるのはいうまでもありません。また、年収300万円以下の方は、先に収入を少しだけ増やす必要があるかもしれませんが、それについても解説しますので心配は要りませんよ。
残念ながら…0(ゼロ)に何をかけても0という事実
本連載は「資産を殖やす」ための方法論を解説したものです。「暗号通貨を用いて短期間で10倍や100倍にする」とか「発展途上国の不動産を買って、10年で10倍にする」とか、そういった投機的な話は含まれません。
それはそれで別の機会があれば伝授したいと思いますが、今回は今ある資産を元に、安全かつ確実に10年で資産を2倍3倍にする、そのために元の種銭をできるだけたくさんかき集めるということに一点集中したいと思います。
つまり、今資産が0の方は、0に何倍かけても0は0なので、適しません。殖やすための元手、種銭が100万円もないという方は、先に別のビジネス書で勉強してお金を稼いでください。兎にも角にも、まずは種銭を作ることに専念してください。種銭がなければ、殖やすことはできないのですから。
資産は雪だるま式に殖えていく
実は、資産は雪だるま式に殖えていきます。
1000万円を1億円にするのはさほど難しくはないのですが、10万円を100万円にするのはものすごく難しいのです。同じ10倍でも雲泥の差があります。
ですから、種銭が多ければ多いほど、早くゴール(今回は資産1億円の富裕層がゴールでしたね)にたどり着きます。「今、本当に生活がギリギリで5万円程度しか用意できませんが、投資に参加できますか?」というような質問をされる方がいらっしゃるのですが、残念ながら、元手がない方は資産を「殖やす」ことはできないので、まずは「殖やす」べき元手を最優先で作ってくださいね。
私が以前コンサルティングさせていただいた20代の男性は、手取り月収が16万円しかなくて、そのすべてが月々の生活費として消えていく状態でした。しかし彼は色々工夫して、月16万円の仕事を続けながら、アルバイトを増やすこともなく、給料の中から月5万ずつ積立預金したり本連載のノウハウを使いながら、4年で1000万円の種銭を作ることに成功しました。
「あれ?月5万×12ヵ月×4年=240万なのにどうやって1000万になったの!?」という疑問は連載を読み進めれば解決します。読者のうちほとんどの方は、最低限食べることを維持しながら、今の収入から種銭を作ることは可能だと思いますので、がんばりましょう。
高嶋 美里
遊雅セレブリティ株式会社 代表取締役