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浪人生でも成績を伸ばす「学習スケジュール」の中身
■1年間の学習スケジュールを決めよう
来年に向けた受験勉強に入る前に、月単位の学習スケジュールを立てましょう。
●2月下旬~3月上旬:敗因の調査
●2月下旬~6月:苦手科目の発見と基礎固め
●7月~8月:これまでの復習と標準問題の演習
●9月~11月:標準問題の復習と応用問題の演習
●11月~1月:大学入学共通テスト対策または私立志望者は過去問演習
●1月~3月:本番の試験
以上は一般的な内容ですが、自分の苦手科目を考慮しながら、オリジナルのスケジュールを立ててみてください。たとえば、「前半は苦手科目にウェイトを置いて、得意科目は後半の過去問演習で仕上げるだけに留める」など。
現役生とは違い、浪人生は基礎学習ができているので、広範囲に勉強する必要はありません。この1年は苦手科目克服に徹すると同時に、テスト形式で復習を繰り返してテスト力を磨いてください。
ただし、理科に関しては注意が必要です。現役生と浪人生では理科の平均点で差が開く傾向にあります。浪人が決まった以上は、理科は得点源にしておかなければ、また同じ失敗をする危険があります。
また、医学部入試では英語がしっかりと得点できないと話になりません。ですので英語に関しても注意が必要です。一朝一夕で効果が現れるものではないので、単語の知識を増やしていくのはもちろんですが、文法の理解に穴がないか、1年間を通して継続的に確認しましょう。
1日の学習時間は、午前中は9時から12時までの3時間、午後は13時から19時までの6時間、夜は20時から24時までの4時間の合計13時間程度にすれば、朝は7時ごろに起きて、夜は24時までに就寝できるので、寝不足にならず効率的に学習できます。
高校時代とは違い、浪人生は時間的に「自由」なため、毎日同じ生活リズムを保つことが難しくなります。「まだ1年もある」と時間に甘えることなく、実際は「もう1年もありません」が、毎日同じ質・量の学習を続けることを心がけましょう。
■浪人生でも成績は伸ばせる
先ほども述べたように、浪人生は「伸びしろがない」といわれることが少なくありません。しかし、自分を信じて正しい学習法で突き進めば成績は伸び、合格を勝ち取ることができます。
そのためにはできるだけ早く自分の弱点を知ること、そして、“先んずれば人を制す”ではありませんが、切り替えて早くスタートを切り、弱点を克服するための反復学習をすることが必要です。また、独りよがりな勉強にならず、場合によっては受験に詳しい専門の先生のアドバイスを受けることも重要です。貴重な1年間を充実したものにするため、明確な目標を設定し、第一志望合格を目指しましょう。
亀井 孝祥
医学部受験専門予備校メディカ 代表、数学講師
愛知・東海高校から東京理科大学へ。
塾講師を経て医学部受験予備校YMSにて数学科主任、教学部長など9年務めたあと、姉妹校設立のため独立。
姉妹校提携解消後、医学部受験専門予備校メディカを設立。現在に至る。