死亡保障1000万円で検証「掛け捨ては損。お金が増える貯蓄型のほうが得」は本当か?【FPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

「保険の掛け捨ては損。お金が増える貯蓄型のほうが得」という話があります。保険は、もしものときに経済的損失を補うものです。どう考えればいいのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏と横川由理氏が『NEWよい保険・悪い保険2023年版』(徳間書店)で解説します。

保険の無料相談は好意で行っている?

▶無料相談の注意ポイント
→そのアドバイスは顧客にとってベストか

■同じ相談内容なのに、保険料に大差が!

 

保険の営業員、保険の乗合代理店、銀行の窓口、インターネットや通販…さまざまなところで保険に加入できます。同じ商品・契約内容なら、どこで契約しても保険料は一緒です。

 

とはいえ、保険は複雑で、商品も山ほどあります。どれにすべきか迷ったとき、無料で相談に応じてくれる営業員や保険の乗合代理店は、とてもありがたい存在に思えます。

 

しかし、相談員は保険のプロだと安心して、提案されたまま契約をしていませんか。これは大問題です。

 

相談する相手によって、扱っている商品が違いますし、勧められる商品も異なります。その結果、保険料の総額に数百万円の差が出ることだってあるのです。

 

■親身になってくれるのは売りたいため?

 

もちろん、保険料だけで善し悪しは決められません。保険料が高くても、自分にとって最適な内容ならいいのですが、そうとは限らないケースもしばしば見受けられます。

 

なぜ、こんなことが起こるのでしょう。そこには、「相談する側」と「アドバイスをする側」の立場の違いが関わっています。

 

保険の無料相談は、好意で行っているのでしょうか。いえいえ、彼らはボランティアではありません。保険を売ることが仕事です。保険を販売することで保険会社から手数料を受け取り、収入を得ています。保険を販売する人にとって、やはり販売成績が重要になります。

 

相談者は、自分に合った保険に、できるだけ安く入りたいと願います。一方、販売する側は、相談者の意向を取り入れながらも、契約金額は大きく手数料の高い――すなわち、リターンの大きな保険を勧めたいと考えます。

 

両者の思惑は微妙にズレています。一方の利益は、もう一方の不利益になる。この状態を「利益相反の関係」と言います。ですから、無料相談では、公平中立なアドバイスが受けられないかもしれません。

 

ところで、有料で相談を受けるFP(ファイナンシャルプランナー)もいます。お金を払っている以上クライアントは相談者となり、公平中立で安心できる気がします。

 

ただ、保険を販売している場合は、販売手数料も受け取っています。つまり、手数料は相談者と保険会社の両方から受け取ることになります。できれば、保険の販売を行わないFPのほうが、相談相手としては適任です。

 

『NEWよい保険・悪い保険2023年版』(徳間書店)より。
『NEWよい保険・悪い保険2023年版』(徳間書店)より。

 

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    ファイナンシャルプランナー
    AFP
    日本年金学会会員

    大学卒業後、出版社に勤務。いくつかの出版社の編集部を経て、1997年に「NEO企画」を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生みだす。お金のしくみ、保険のカラクリについての得する情報を発信している。

    著書には『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『かんたん!書き込み式 保険払いすぎ見直しBOOK』(河出書房新社)、『コワ~い保険の話』(宝島社)、『保険ぎらいは本当は正しい』(SBクリエイティブ)が、監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』などがある。

    【ホームページ:http://neo.my.coocan.jp/nagao/

    著者紹介

    FPエージェンシー代表
    CFP®
    MBA(会計&ファイナンス)
    日本証券アナリスト協会 認定アナリスト

    生命保険会社での勤務を通じて、買う立場の人が不利にならない説明をする人が必要だと痛感。ファイナンシャル・プランニングの教育業界に飛び込む。

    現在は、大学や企業、マネーセミナーの講師をはじめ、執筆など幅広く活動中。

    著書には『2022〜2023年版保険 こう選ぶのが正解!』(実務教育出版)、『大切な人を亡くしたあとのお金のこと手続きのこと』(河出書房新社)が、監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』などがある。

    【ホームページ:https://fp-agency.com/

    著者紹介

    連載忖度なし!プロが選ぶよい保険・悪い保険【2023年版】

    ※本連載は 長尾義弘氏、横川由理氏が監修した『NEWよい保険・悪い保険2023年版』(徳間書店)より一部を抜粋し、再編集したものです。

    NEWよい保険・悪い保険2023年版

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    長尾 義弘
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