コストについて確認しておくべきポイント
次に確認するのはコストです。購入時手数料については前項でお伝えした通りです。
もう1つの主なコストである運用管理費用(信託報酬)は、インデックスファンドとアクティブファンドではかなり違います。相対的にインデックスファンドのほうが低い傾向にあり、最近では0.1~0.2%程度と非常に低い商品が増えてきています。
一方、アクティブファンドでは1.0~2.0%程度の運用管理費用がかかります。
運用管理費用の差は微々たるように感じるかもしれませんが、2章の投資の基本原則でもお伝えした通り、長期でみると大きな差になります。
運用管理費用は運用会社の主な収入源だとお伝えしました。インデックスファンドは単に指数に連動するように設計するため、銘柄選択等のコストがほとんどかからないので運用管理費は低く済むのです。
アクティブファンドは、ファンドマネージャーが独自に調査をして銘柄選択をします。市場動向を見て機敏に売買する場合もあります。当然、その分のコストがかかるため、運用管理費用は高くなるのです。
高い運用管理費用を補って余りある良いリターンが出るのであれば、高いコストを負担してでもアクティブファンドを選択する意味はあります。ファンドマネージャーや運用会社の投資スタンスと考え方、過去の実績等をしっかりとチェックしましょう。
純資産額も確認しておきましょう。純資産額があまりに小さいと、投資できる銘柄の数や量が十分ではなく、ファンドマネージャーの思ったような運用ができないことになります。
また、証券会社の販売姿勢に左右されてしまうような投資信託は避けたほうが無難です。たとえば、新規で設定する際には、営業員に大号令をかけて大量に販売したが、その後は解約が続き、純資産額がどんどん減っていくような商品です。
解約注文が来ると、現金を作るために投資している銘柄を売却しなければなりません。これではファンドマネージャーが腕を振るうことはできません。純資産額の目安としては50億円以上、また、資金が安定的に流入しているかどうかを確認するようにしましょう。
分配金については前項で解説しました。分配金を出す方針の投資信託は長期的な資産形成には向いていません。必ず分配実績と合わせて確認してください。
最後に、信託期間も確認しておきましょう。
信託期間は無期限としている投資信託もありますし、一定の期間で区切っているケースもあります。
必ずしもその期間で償還してしまうわけではありませんが、無期限であれば長期で投資することを前提にしていると考えられます。
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