事例共有で再現性の高いノウハウに言語化
■理想のワードを盛り込んだ口コミを書いてもらえたら共有ツールで報告する
理想の口コミワードを盛り込んだ投稿をしてもらえたら、すぐに共有ツールなどを活用して事例共有をしましょう。
当社クライアントの多くは無料で使えるビジネスチャットを使ってオンラインコミュニケーションを取ります。当社クライアントは、Chatwork(チャットワーク)やSlack(スラック)を使っており、事例共有用のタイムラインがあります。
そこには毎日入店から退店までの接客プロセスでどんな対応をしたのか、売り場作りのアップデート情報をもとに口コミ投稿の根拠について解説をしてもらっています。
例えば、「子連れに優しい」という理想の口コミワードが出てきたとします。
入店時にどんな対応をしたのか? 店内回遊中にどんな工夫を凝らしたのか? など、入店から退店までの顧客の動きとスタッフの接客を時系列で共有します。
そうすることで「この手順通りにやれば同じ口コミを投稿してもらえる」という再現性につながります。「『子連れに優しい』という口コミが入りました」という共有だけでは、「へぇ、すごいなぁ。どうやってやったんだろう」と、疑問が解消されないままです。
どうやって口コミを獲得したのか、という手順を明確に示すことが大切です。
再現性を高める共有にするためのおすすめ質問集は以下のようになります(子連れに優しいという口コミを例にしています)。
「入店時の応対で工夫したことは何か?」
「店内の什器配置やファシリティで工夫していることは何か?」
「お客様との接客トークで工夫したことは何か?」
「子連れに優しいという口コミをもらえた決定的な出来事は何か?」
「子連れに優しいという口コミをもらうためにすぐに取り組むべきことは何か?」
「子連れに優しいという口コミをもらうために該当スタッフが高めた能力は何か?」
「子連れに優しいという口コミをもらうために該当スタッフが接客をする上で気をつけたことはなにか?」
このように自己質問をして再現性の高いノウハウへと言語化していきましょう。
活用する共有ツールはなんでもよいのですが、LINEのようにタイムラインが1つだとどんどん埋もれてしまうので、チャンネルを分けて更新できる前述のようなチャットワークやスラックがおすすめです。
店舗数と共有する人員数によっては、有料プランにしなければいけない可能性もあるので、そこはそれぞれで決めていただけたらと思います。
すでに社内でイントラがあるのであれば、既存の共有ツールで全く問題ありません。
店舗によってはペルソナが違うのを100%置き換えられるわけではありませんが、「なるほどこの手順でやればこの口コミがいただけるのか」という気づきは自店舗の理想的な口コミ投稿に役立てられます。
「うちの店舗は理想的な口コミが違うから参考にならない」とスルーされないように「気づきや自店舗でどう置き換えるのか?」は全店舗の店長から回収するのもおすすめです。
そうすることで、1店舗の事例が全店舗の理想的な口コミ投稿の確率を確実にアップするので、店舗数が多い企業は回収まで踏み込んで取り組んでみるとよいでしょう。
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